夫「カーテン開けないで」朝の光をめぐる小さなすれ違いが呼んだ、思いがけない夫婦の変化とは
目次 1. 夫のひと言に固まった朝 2. 私にとっての日差しの意味 3. 譲れない価値観の違い 4. まとめ 譲れない価値観の違い 夫にとっては服の色が …
ウーマンカレンダー woman calendar
PTA役員に選ばれると、学年行事や学校行事の準備、運営、会議などにも出席しなければならず大変です。一方、役員ではない係は、ベルマーク係や朝のあいさつ活動係など、割り当てられた日程でスポット的に参加するだけでよく、負担は段違いです。今年は「役員は大変だから、ベルマーク係に志願してね」とお願いすると、夫は「わかった、わかった」と答えて懇談会に向かいました。
ところが、夫は帰宅するなり「役員を引き受けてきた」とひと言。私は驚いて「どうして? 役員は避けてって説明したじゃない」と返します。しかし夫は、「しょうがないだろ。誰もなりたがらないから、仕方なく引き受けたんだよ。大丈夫、俺が仕事を調整してやるから」とこともなげに言うのです。
私は「そんなふうにうまくいくはずないじゃない」とあきれ、ため息が出ました。しかしその後、夫は「俺がやる」の発言通り、会議に出たり学校行事の手伝いに参加したり奮闘。私も「なんだ、働いていてもやればできるじゃん」と夫を見直しました。
しばらくたったある日、夫が私に「今週末の学年行事、代わりに出てくれない? 会議があるんだ」と頼んできたのです。私は臨月に入っており、いつ子どもが生まれてもおかしくない状態。体もしんどい時期でしたが生まれてからは何も手伝えないし、夫が引き受けた役員だから、と考えて会合に出席することにしました。
その日は気温の高い7月の夕方で、私は徒歩で学校へ向かう途中になんと破水、出血したのです。近くにいた通行人の方に救急車を呼んでもらって救急病院へ搬送。息子は命に別状はなく生まれてきましたが、私は産後に異常出血して、一時生死をさまよう事態にまで陥りました。無事に処置を受け回復しましたが、夫は私にPTA役員の会合出席を頼んだことを悔い、「本当にごめん。臨月の大変なときに悪かった」と謝ってくれました。
夫は、妻が妊娠しているときに、役員を軽々しく引き受けるべきじゃなかったと、とても後悔している様子でした。しかし、どの家庭にも都合があり、業務の多い役員をするのは大変です。PTA活動や役員のあり方を考えていかなければと、夫は逆に改革にやる気を見せています。
私自身は3人目の出産だから大丈夫だとむやみに過信せず、自分をいたわるべきでした。思えば、あのときは無理をせず、会議を欠席する選択肢もあったはずです。役員活動をするにも、出産や子育て、家庭の事情などを踏まえ、それぞれの役割のバランスを考えながら、無理がないようにすることが大切だと学んだ出来事です。
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※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)
2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
マンガ/山口がたこ
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