
40代を過ぎてから経験する、のぼせや発汗などのホットフラッシュ。更年期症状の代表格ですが、実は身近な運動で改善できることをご存じですか? 運動が嫌い、苦手という人でも手軽にお金をかけずにできるホットフラッシュ対策について、産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。
更年期症状を改善できる身近な運動とは?

更年期症状を改善できる運動とはどんなものでしょうか。
「ウォーキングです。皆さん、ウォーキングは体に良いということは漠然とわかっていると思いますが、何がどのように良いのかまで理解している人は少ないのではないでしょうか。ウォーキングにはさまざまな効果がありますが、更年期症状の改善にもとても役立つのです」(駒形先生)。
歩くことで下半身を動かすことが更年期症状の改善に良いと言います。
「40代も後半となり閉経に向かうと、子宮への血流は少しずつ減り、上半身に血流が集中しがちになります。特に重要な器官である脳に血流が集中してホットフラッシュを引き起こすのですが、ウォーキングをすることで下半身にも血流が届き、全身の血流バランスが改善されるのです」(駒形先生)。
ウォーキングにはこんな症状にも効果が!

ウォーキングはホットフラッシュの改善だけでなく、40代以降の女性が抱えるさまざまな体の悩みの対策となるとのこと。
「更年期の女性は、筋肉が減少し内臓脂肪が増加しやすくなりますが、ウォーキングにより筋肉の減少と体重の増加を防ぐことができます。また、体重を適正にコントロールできれば高血圧が改善し、動脈硬化の進行も抑えられます。ほかにも、閉経後に急増する骨粗しょう症の予防や、ストレス解消といった効果もあります」(駒形先生)。