そして妊孕性について。
治療により、卵巣機能(妊孕性)が低下する可能性があり、妊孕性保持の方法として、治療開始前に未受精卵子や受精卵を凍結保存する選択肢があります。
40歳独身の私が卵子を凍結保存したとしても、それを用いるのは、ホルモン剤の服用が終わる10年後。
子どもは好きだけれど、産みたい願望は持っていないし独身だし……。でも、「本当にそれで良い? 後悔しない?」ひと通り悩んだ結果、私はその場で「凍結保存はしません」と医師に告げました。
これは、あくまで私個人の考え方に基づく選択です。
妊孕性について、実際はとてもデリケートな問題で、どのような選択をするにしろ、すぐに思い切れることではないと思います。
ただでさえ「がん」のショックで頭がいっぱいいっぱいのときなのですから……。
今回、妊孕性温存療法の話題に触れるにあたって、自分の知識を再確認しようと資料を見ていたら、自治体によって補助金制度があることを知りました。
主にはAYA世代と呼ばれる、若い世代のがん患者が対象のようです。
こういう制度はもっと広く知られたら良いな、と思っています。
次回は、がんを全摘するか、部分切除するかを考えたときについてお話しします。
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※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)