
20代から、私にとって冬はつらい季節でした。手足が冷え、こたつやヒーター、お風呂で温めてもすぐに冷え、肩凝りや頭痛もありました。45歳からは、手足は冷たいのに時々顔がのぼせる「冷えのぼせ」を自覚するように。健康診断では、高血圧(最高血圧160/最低血圧86)と指摘されました。また、肩凝り、頭痛で湿布や鎮痛剤を使用することも増えました。
そこで「しんどいな」と思い、漢方内科を受診。約2カ月かけて漢方薬の服用と生活習慣を見直し、「冷えのぼせ」をじわりと改善できた体験をお伝えします。
冷えのぼせ改善のため漢方内科を受診

体の不調が気になりネットで調べたところ、手足は冷えているのに、顔や頭が熱いのは、いわゆる「冷えのぼせ」と言う症状とのことでした。「冷えのぼせ」と思われる症状と高血圧が心配になり、漢方薬を試してみよう!と思ったのは、ホットフラッシュや不眠などの更年期症状で悩んでいた友人から漢方薬で症状を改善できたという話を聞いたことがきっかけです。
46歳のとき、漢方診療をおこなっている内科を受診しました。受付を済ませ、問診票を記入後、血圧を測りました。しばらく待っていると、名前を呼ばれ診察室へ。先生から体調についていくつか質問がありました。その後、脈、舌、目、心音などの診察のあと、ベッドの上に横たわるよう言われ、おなかや足や肩、腰を診察しながら、痛むところや違和感のあるところを尋ねられました。
先生によれば私の場合、血の巡りが悪く、気が上半身にたまりがちになるため、手足が冷えて、血圧が高くなり、肩凝りや頭痛、のぼせが起きるとのことでした。先生の診察が丁寧で私の話をよく聞いてくれたこと、不調の原因がわかったことで、不安が解消され、ホッとした気持ちで帰宅しました。
漢方薬で徐々に冷えが気にならないように

処方されたのは、「桂枝茯苓丸」(けいしぶくりょうがん)でした。血の巡りを良くして、肩凝り、頭痛、のぼせなどの症状を和らげる働きがある漢方薬だそうです。
その日の夜から1日3回「桂枝茯苓丸」を食前に服用しました。顆粒状のエキス剤で、シナモンを苦くしたような味でしたが、私は抵抗なく飲めました。飲み始めて数日は変化がなく、「効かないのかな?」と内心思っていましたが、友人も数カ月続けて飲んで改善したと言っていたので、服用を続けました。
効果が出てきたと感じたのは、10日ほどたったころでした。朝、冷たい水で洗い物をしたあと、いつもなら冷たいままの手がじんわりと内側から温かいのです。そのころから、日に日に手足の冷えが気にならなくなってきました。
私は、寝るときに足が冷えて寝付けないため、布団を電気毛布で温めておき、靴下をはいて寝ていました。漢方薬を飲み始めて3週間ほどたったとき、靴下をはいたまま寝たところ、足が暑くて途中で目が覚めました。翌日からは、素足で布団に入っても足が冷えなくなりました。また冷えが改善されるにつれて、肩凝りや頭痛の回数も減ってきました。