美容外科クリニックで10年以上看護助手兼カウンセラーとして働くパチ美さん。お役立ち美容情報や仕事の裏側をマンガにしています。
鼻の整形手術は、全身の中で一番種類が多いのだそう。事前に調べても、「鼻は種類があり過ぎて何をしたら良いのかわからない」となってしまう患者さんもいるようで……。
鼻の整形手術は、種類が多いです。どれくらいかというと……。
隆鼻術、鼻中隔延長、鼻尖形成、小鼻縮小、鷲鼻修正、鷲鼻形成、骨切幅寄せ、貴族手術、鼻孔縁形成、斜鼻修正、フレックスノーズ……。
ざっと上げたただけで、これくらいあります。しかも聞き慣れない名前ばかりで、何が何やらですよね。そこで、今回はお悩み別に鼻の整形手術についてまとめてみます。

まずは鼻の名称をご紹介しますね。カウンセリング時には、鼻の「どこ」を「どうしたい」と具体的に伝えると、でき上がりイメージの齟齬(そご)がなくなると思います。
具体的には、
①鼻を高くしたい→隆鼻術、鼻中隔延長、鼻尖形成、フレックスノーズ
②鼻先を整えたい→鼻尖形成、鼻中隔延長
③小鼻をスッキリさせたい→小鼻縮小、鼻孔縁挙上、貴族手術
④鼻筋を整えたい→隆鼻術、鼻中隔延長、骨切幅寄せ (鷲鼻修正、斜鼻修正)
⑤鼻の穴を小さくしたい→鼻中隔延長、小鼻縮小、鼻孔縁形成
次に、それぞれの術式について簡単に説明します。ちなみに、鼻の整形は単体ですることはあまりなく、複数の術式を組み合わせて全体を整えるケースが多いですよ。
【隆鼻術(りゅうびじゅつ)】→低い鼻にお悩みの方に。
・シリコン製プロテーゼ、ヒアルロン酸、自家組織(筋膜)を入れて鼻を高くする手術
・切開は鼻の中なので傷痕が見えない
【鼻中隔(びちゅうかく)延長】→鼻の形をスマートにしたい方に。
・自分の軟骨(耳介、鼻中隔、助軟骨)を鼻尖や鼻柱に移植して鼻先を整える手術
・自家組織の移植なのででき上がりが自然
・傷痕は鼻柱なので目立たない

【フレックスノーズ】→プロテーゼや大掛かりな手術に抵抗がある方に。
・吸収する糸を鼻先に入れ切らずに鼻を高くする手術
・傷痕は鼻先に注射穴程度なので目立たない
・効果は永久ではない
【鼻尖(びせん)形成】→鼻先が細くなるので、だんご鼻にお悩みの方に。
・鼻先の皮下組織・軟骨を除去して鼻翼軟骨を引き寄せ、鼻尖を細くスッキリさせる手術
・切開は鼻の中なので傷痕が見えない
【小鼻(こばな)縮小】→小鼻の大きさに悩んでいる方に。
・鼻翼の余分な皮膚と組織を除去して縫合し、小鼻を小さくする手術
・切開は鼻の中だったり外側だったり。外側切開の場合でも傷痕はわかりにくいです
※切開せずに糸だけで小鼻を小さくする術式もありますが、あまりお勧めしません。
【鼻孔縁(びこうえん)形成】→正面から顔を見て、鼻の穴がハッキリ見える人におすすめです。
・耳介軟骨を鼻孔縁に移植し鼻の穴を小さくする手術
・切開は鼻の中なので傷痕が見えない
・鼻孔縁下降術(びこうえんかこうじゅつ)と鼻孔縁挙上術(びこうえんきょじょうじゅつ)がある(鼻の形によって決まる)
【骨切幅寄せ】→鼻全体の大きさに悩んでいる方に。
・幅広の鼻骨に切り込みを入れて折り畳み鼻全体を細くする手術
・切開は鼻の中だったり鼻柱だったり
・術後は2週間ギプスで固定が必要(固定が緩いと後戻りの原因になるので)