私の子宮ちゃんさようなら!
生理痛がひどくなり、体だけでなくメンタルにも悪影響を及ぼしてきました。ちょっとしたことでイラっとしたり、ネガティブに捉えたり。今思うとなんてことないことで泣いてしまったり……。
やはり一番つらかったのは、長男と次男の出産で経験したような陣痛並みの生理痛が毎月やってくることで、だんだん恐怖にさえ感じてきました。生理痛の前後を合わせると、1カ月のうち不調の時期が10日、年間に換算すると1年の3分の1を絶不調で過ごすことになるのです。鎮痛剤の中でも痛みを抑える効果が高いといわれるロキソニンが効かなくなってきたのもあり、このままでは日常生活に支障を来すと思い、50歳のときに決断したのが「子宮全摘出術」です。
私は主治医に「子宮を全摘したい」旨を伝えました。主治医は早速、大学病院を紹介してくれ、大学病院で手術を受けることにしました。大学病院で精密検査をした結果、診断されたのは「子宮腺筋症(しきゅうせんきんしょう)」です。
子宮腺筋症は、子宮の内側に位置する子宮内膜組織が子宮筋の中にできる厄介な病気だそうです。今までの生理痛の原因がわかり、執刀医からの「これでラクになると思いますよ~」の言葉で、目の前がパッと明るくなりました。手術をする日も決まり、「怖くない?」と周りの人に聞かれたこともありましたが、とにかく体がラクになるなら!という思いのほうが大きかったです。
しかし、手術当日は朝から絶食、浣腸をして気を失うなどのアクシデントもあり、無機質な手術台に乗るときは怖かったです。逃げ出したくなりましたが、手術が無事終わり、陣痛並みの生理痛から解放された今、勇気を出して手術を受けたことを本当によかったと思っています。自分で自分を褒めてあげたい!です。
まとめ
生理痛がつらかった時期にあった腰痛、頭痛、足のむくみ、不安感も子宮全摘出により、ほとんどなくなりました。心も以前よりも穏やかになったような気がします。体の痛みがあらゆる症状につながるんだ!ということを痛感しています。そのような経験から、生理痛や婦人科のトラブルに悩んでいる友人には、症状がひどくなる前に自分に合ったドクターを探しておいたほうがいいよ!と伝えるようにしています。
年を重ねると、できなくなることも増えてきますが、生理痛から解放された今は、自分に合った方法で仕事も趣味も楽しんで、毎日を過ごしていきたいです。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)
2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
イラスト/きびのあやとら