父は看護師さんに病室で待っているように言われていたようでした。しかし、病気の影響かせっかちな性格のせいなのか……まさかのひとりでラウンジに来てしまったのです。
まだ新型コロナウイルス感染症が流行していた時期だったので、マスクなしでの外出はNGなはずなのに父はノーマスクでした。
勝手に病室を出た上にマスク未着用なのは流石にまずいと思い、急いで父に病室へ戻ってもらいました。
受け答えができて指示が通ることにひと安心したものの、先々のことを考えると胃が痛くなる思いでした……。
その後すぐに車いすに乗った父が看護師さんと一緒に来ました。そのとき、看護師さんから父の荷物を受け取ったのですが、量が多いのなんの。
病院は私の家から2時間かかる距離だったので頻繁(ひんぱん)に通うことができず、必要なものを多めに購入していました。それがあだとなってしまい、重い荷物を抱えて転院する羽目に。
私は転院先が急に決まったこともあり、なかなか物を持って帰れなかったのですが、転院が決まったら少しずつ準備しておく必要があると実感しました。
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エェコさんはお父さんと接して「今は会話が成立しているけれど、この先はどうなるかわからない」と不安な気持ちになったのだそう。今後、会話が成立しなくなったり、もっと物忘れがひどくなったり……エェコさんの胸にはさまざまな思いがありました。家族が病気によって変わってしまう姿を見ることはとてもつらいですよね。
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