「捻挫でもしたかな?」帰宅後も引かぬ足の激痛。翌朝受診すると医師から告げられた診断結果
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友人は、昭和生まれの40代で、新人や若手育成の直接指導もしています。友人は敏腕な保育士なので、人材育成の仕事もお手の物だろうと思いましたが、一筋縄ではいかないそうです。この世代だからこうだろうといった偏見のない友人でさえ、新人で入ってくる若い世代とのジェネレーションギャップには悩まされると言っていました。
その上多様化が進み、同世代間でも「当たり前」の価値観は今やさまざまです。友人は、同期の新人職員でも仕事のスタート位置がまったく違うと言っていました。
例えば、電話対応です。友人の職場では、子どもの欠席など保護者との連絡は電話で直接やりとりします。友人が新人のころは、新人ほど率先して電話に出ていました。そのため極端に電話が苦手な新人職員が、いつも先輩職員任せでまったく電話に出ないことにとても驚いたそうです。半面、難なく電話対応ができる新人職員もいるそうで、友人は新人同士が比較されてモチベーションを下げてしまわないよう配慮することにも苦心していました。
電話が苦手な新人職員に理由を聞くと、まず固定電話の使い方自体を知らなかったくらいなので、話し方に自信が持てず、保護者を怒らせるなどの失敗が怖いと言っていたそうです。また、電話に慣れている先輩職員は急な質問や雑談があっても柔軟に対応しているため、同じようにできないといけないと思い込んでいたそうです。
携帯電話が普及する以前、固定電話は私たち昭和生まれ世代にとっては身近な連絡ツールでした。電話機自体の使い方はもちろん、「もしもし」などのあいさつや、学校や親の勤め先からの電話で敬語を使った話し方などを、子どものころから聞いて覚えていて、社会人になっても電話の応対ができて当たり前でした。
一方、新人職員にとって身近な連絡手段はスマートフォンで、メッセージアプリなど文字での交流が主流です。電話で話すとしても、普段話すのはアプリでつながっている見知ったラクな相手。固定電話が家にあっても、人によっては親から防犯のために使わないように言われて育つため、固定電話が使えなくても当たり前なのだとか。当たり前という認識の差を、どう埋めたら良いのかと友人は頭を抱えたそうです。
友人は、電話練習を強制せず、忙しい業務の合間や終業後に新人職員と個別に話す時間を作ったそうです。新人職員の持つ価値観を否定せず、必要なことだと納得してもらうことから始めたのだと言っていました。
さらに友人は電話の対応マニュアルを作ったり、電話練習に付き合ったり、電話をしていて困ったらすぐに代わったりと人材育成に励みました。
新人職員のためにそうした努力をするのは友人にとっては当たり前のことですが、仕事よりもプライベートを重視したい新人職員にとっては、友人の指導が負担やストレスになるのではないかと悩んでもいました。
昭和生まれ世代の価値観で言うと、新人職員に自分から助言を求めてほしいとも思ったそうですが、先に話をして新人職員の価値観や背景を知り、価値観の違いを友人自身が納得できていたことは精神的によかったと言っていました。
結果的に、新人職員はよく仕事の相談をしてくれるようになったので、うれしかったそうです。努力のかいあって、緊張で声を震わせていた新人職員は、保護者の長電話にも笑顔で対応できるほどになったと友人は喜んでいました。
友人は、ジェネレーションギャップはあって当然だと考えています。人材育成の場面では日常業務の指導よりも、よく話をして個々の価値観の相互理解に力を入れることが、長い目で見たときに職場全体での人材育成につながると思うと言っていました。居心地の悪さやモチベーションの低下は、せっかく人材を育てても離職のリスクがあるためです。価値観の違いを知ることは、悩みながらも、どこか仕事の楽しみになっているそうです。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
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