孫から届いた「ばあば、出てきちゃダメ」の震える声。かくれんぼ中の異変から孫を守った私の決断
現在50代の私は、息子夫婦の離婚をきっかけに、孫のB子(当時小学3年生)を息子と一緒に育てることになりました。離婚後しばらくして、B子の表情が暗かったり …
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夫が会社を創立したときから一番そばで支えてきた私。堅実な夫は社員からも愛され、皆家族のようなものです。しかし先日、ショックなことに突然夫が他界。悲しみの中でも会社を守ろうと決意したのですが、昔から問題児だった道楽息子が本性を現したのです。
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夫の生前は、社会人になってからも好き勝手をし、親が頼み込んで雇ってもらった企業でもクビ同然になるなど、問題ばかりだった息子。それでもゆくゆくは夫の後を継いでもらおうと考えていた私は、今後のことを息子に相談しました。すると彼は、「社長」というワードが出た途端、がぜんやる気に。
「俺は父さん以上の社長になってみせる! だから母さんは引退しろよ。どうせ父さんが亡くなったショックで仕事どころじゃないだろ? もう年だしさ」などと言うのです。
夫を亡くしたショックが大きいのは当然ですが、引退などありえません。
「何を言っているの、あんたが慣れるまでは私が社長代理を務めるわ。家族同様の従業員のためにも、会社をしっかりと守って、あんたに立派な経営者になってもらわないと」
すると息子は、なんと舌打ちをしたのです。「チッ、今すぐ社長になれないのかよ……」
「良い商品を作って利益を上げ続け、大勢の人の生活を預かるというのはそう簡単なことじゃないの。社長の仕事は私が教えるから、これまでみたいにならずに、本腰を入れて覚悟を決めてね」
それでも名目上、「次期社長」として会社に迎え入れた私は親としての甘さがあったのでしょうか……。それから数週間もすると、社内の環境が目に見えて悪化したのです。
というのも、古参の優秀な社員たちのことを高給取りだからと突然解雇しようとしたり、怪しげな新興会社を取引先に選んだりと、息子が勝手な行動を取ったのです。誰かが説得しようとしても、「俺は父さんとは違う。次の社長は俺なんだ、文句のあるやつは辞めろ」とわめく始末。
私はすぐ、「やめなさい。会社は自己顕示欲を満たす場所じゃない」と仲裁に入りました。すると息子は逆ギレ。「邪魔者は黙れ! せっかく手っ取り早く利益を上げようとしているのに」と外に出ていってしまったのです。すぐ帰社するよう諭したところ、その返信はとんでもない内容でした。
「使えないババァはクビにする」
「母親でも容赦しない」
「今日から俺が社長なんだから逆らえないぞw」
「そう、頑張ってね」
これには私も我慢の限界でした。息子は最初から、夫と私が盛り立てて来た会社を乗っ取って、好きなようにするつもりだったのです。私は、社員や親への感謝や愛情の気持ちがない息子のことを切り離す覚悟を決めました。
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