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夫と2つ違いの義弟は、独身で1人暮らし。会社勤めをするも飽き性のせいか、長続きせず、音沙汰がないと思えば、海外でヒッチハイクをしているような自由奔放な義弟でした。その義弟が突然、「しばらくお世話になります」とわが家にやって来て、同居することになったのです。
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夫の両親が共働きで帰宅が遅い日が多かったので、子どものころは夫と義弟は2人だけで過ごすことが多かったようです。年齢も2つ違いで、子どものころから仲が良く、何でも2人でやり過ごしていました。
その状況は大人になっても変わらず、私と交際していたときも、弟との予定があればそちらを優先することが当たり前となっていました。義弟は、しっかり者の兄である夫をいつも頼りにしていて、お金に困ったときや会社で問題があったときなど、常に夫に相談していました。
夫も弟思いで、自分を頼ってくれている弟を常に気にかけているようでした。最初のうちは、予定していた私とのデートもすっぽかしてしまい、義弟を優先するあまり喧嘩もありましたが、結婚してからは家族として付き合うようになり、半分諦めもあって、それなりに付き合ってきました。
結婚当初は、新婚の私たちを気づかってか、わが家に来ることも遠慮していた義弟。しかし、大手メーカーに就職して、しばらくは真面目に勤務していた義弟が、上司とのトラブルで会社を自主退職してから、夫の声かけもあって、頻繁に来るようになったのです。
会社を辞めてしばらくは、「生活が大変だろうから、少しの間わが家で面倒を見てやりたい」と夫が言ってからは、数カ月、わが家で生活することになりました。義弟も居候の身で最初は居心地が悪かったらしく、食費などの生活費を入れていました。
しかし、夫の「ここにいる間はいいから」と言われてからは、まったく食費を入れず、自分の家のように生活していたのです。そんな義弟が突然、「しばらく海外に行って、自分のやりたいことを探したい」と言いだし、渡航費用を夫が立て替え、海外へ行ってしまいました。
やっと2人だけの生活になり、安堵した私をよそに「弟は大丈夫だろうか」と不安になる夫。しばらくは、音沙汰がなく、心配していた夫も義弟の渡航から半年過ぎてから、届いたメールでようやく安堵したようです。
義弟の放浪の旅も2年で終わり、帰国してからも相変わらずわが家に頻繁に訪れています。ただ、帰国してからは、海外で得た人脈を頼って、就職することができ、生活面での支援はなくなりました。夫はまだまだ義弟のことが心配なようで、こまめに連絡を取っているようですが、自立しつつあるので義弟から少しずつ弟離れができるのではと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:佐藤ちなみ/40代女性・主婦
イラスト/きりぷち
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年7月)
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