- 2025.12.12
- スカッと体験談,
突然届いた社長メール「来なくていい」真偽を確かめようと自撮りを送ったら事態が一変
私は入社したばかりの新社会人です。学生時代は米国で過ごし、現地大学で国際経済学を学びました。その経験を生かしたいと思い、輸入雑貨を扱う日本企業へ入社しま …
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私は現在70歳。愛する妻と息子にも恵まれ、いまだ現役で働いている職人歴50年の鉄器職人です。勤務先の社長たっての希望で手作りの一点ものを作っています。ところが社長が体調を崩して長期入院することになり、部長が経営権を握ったことで、とんでもない事態がぼっ発したのです。
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つい先日、私の腕を買ってくれていた三代目社長が長期入院してしまい、営業畑出身の新部長に会社の経営が任されることに。もともとは控えめな男だったはずが、力を手にして人柄が変わってしまったようなのです。
今日も、暑さの中で働いた後に休憩中の従業員たちに対して、「休まず働け! 職人なんて、製品を作らなきゃ金になんねぇだろ!」と横暴な態度。とにかく金儲けを一番に考えてばかりで、私たちを酷使しようとしています。
見かねて一番年上の私が苦情を言うと、「職人ったって、大した学歴もねぇやつらの集団だろ? 雇うほうが無駄!」とまで。「代々の社長だって、職人を大切にしようと常日ごろ言ってくれている!」と反論しても聞く耳を持ちません。
「社長は甘いんだよ。この業界、それじゃ足元を見られる。たかが職人が社長代理の部長に偉そうな口を利くな!」と連日偉ぶっているのです。
こうして、毎日のように口論していた私たちですが……。ついにこの新部長、聞き捨てならない暴言を吐いたのです。
「そもそも、職人のやつらがデカい面しているのは、あんたのせいだ。職人歴50年だか何だか知らないけど、時代遅れ。老害はとっとと消えろ!」
これには私の我慢も限界です。「本当に消えていいのか?」と言い返すと、「当たり前。さっさと消えてもらったほうがせいせいする」と豪語するので、「そこまで言うなら、私は消えるとするか」と荷物をまとめてきびすを返しました。
周囲の若手職人たちからは、驚がくの悲鳴が聞こえてきましたが、この日は言われた通り退社してやりました。
帰宅すると、ちょうど息子が遊びに来ていたので理由を説明。事のてん末に激怒した息子は、とある秘策を考えだしたのです。
「どうなるのか見物だ」
横暴新部長が血相を変えてわが家にやって来たのは、それから数時間後のこと。「悪かった、俺が間違っていた! 戻って来てください!」と玄関口で叫んでいます。つい数時間前に私を老害扱いしたくせに、なぜか大焦りの様子。
実は私は、これまでそこそこの実績と名声がある職人。息子がこの数時間で、私のこれまでの表彰歴やら作品例、個展の写真記事、手掛けた鉄器の貴重さや値段などを資料にまとめてくれ、あの新部長に送り付けたのです。
家の奥から出てきた息子は、手にタブレットを持っていました。そしてなんと入院中の社長と、テレビ電話でつながっていたのです。
「どういうことだ。あろうことか唯一無二の技術を有するわが社の職人たちを見下し、休憩もさせないだと? それだけじゃない、社長代理の権限を悪用して経費を使い込んだこともわかった! どの面下げて出社するつもりだ?」
こうして、横領行為まで発覚した新部長は会社を自ら去りました。一方、社長に平謝りされた私は、今まで通り職人として伝統的な鉄器づくりに精を出し、若手の育成のために日々働いています。
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匠の技を持つ先人に敬意を示さず、ひどい言葉で追い出そうとするなんて言語道断ですね。やはり社長は老職人の価値をわかっていました。これからも人間国宝として元気で活躍し、素晴らしい鉄器を作り続けてほしいですね。
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