「実家に帰ろう」私の不機嫌を見抜いて夫が使う切り札。その言葉に隠された計算とやさしさの正体は
夫が「実家に帰ろう」と言うと、実家が大好きな私はつい気持ちが和らぎます。何げないやりとりなのに、最近になって夫がなぜ実家に帰ろうとするのか、考えることが …
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友人の夫は大の病院ぎらい。めったなことでは病院へ行かず、職場の健康診断だけは仕方なく受けているそうです。そんな彼が35歳になったとき、節目年齢を迎えたことで健康診断の項目が増えます。上部消化管内視鏡検査、通称胃カメラ検査です。その検査を受けるとき、「鼻から麻酔なしで……」と言って後悔してしまったそう。その詳細をお伝えします。
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友人の夫は病院ぎらいです。「何で具合が悪いのに待たないといけないんだ」などと待ち時間に文句を言ったり、「注射や採血は怖い、あんなことはする必要がない」と言ったり。具合が悪くてもいろいろと文句をつけてなかなか病院へ行かないそうです。そんな調子なので健康診断も大の苦手でできれば受けたくないようなのですが、会社の指示だから仕方なく行っているとのこと。
ある年、彼も35歳になり、会社の健康診断に胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)が加わることになりました。採血すら苦手な彼にとって胃カメラはとにかく嫌なものらしく、検査の日程をなかなか決められずにいたそうです。しかしこのままではダメだと考えた友人が、夫婦で真剣に話し合うことに。
「胃がんを患ったおじさんが言ってたじゃない。早期発見すればこんなに苦しまなかっただろう、お前たちはちゃんと健康診断やがん検診を受けなさいって」と友人は夫に伝えました。「あなたにもしものことがあったら、娘と私は泣いて立ち直れないよ」と言うと、夫はしぶしぶ胃カメラ検査を受けることを承知。「たしかにがんも怖いし、検査の日を決めるわ」とようやく検査を受ける決心をしたそうです。

胃カメラ検査を受けると決めてからも、何かと心配の多い友人の夫。彼が健康診断を受ける病院では、胃カメラ検査は鼻から麻酔なしで受けるか、口から麻酔ありで受けるかを選べます。友人の夫は少しでも負担が少なく、痛みが少ない方法を探していました。
そこで先輩や同僚に「胃カメラは鼻と口、どちらがラクですか?」と聞いて回ったそうです。ほとんどの同僚が「麻酔ありで口から受けたよ」と答え、口から胃カメラ検査を受けたことが判明。「麻酔が効いているから、痛みはないかな~」と言う人や「俺は吐きそうになるよ」と答えた人も。
しかし、ある先輩社員が「俺はいつも鼻から胃カメラ入れてもらってる。口からだと麻酔が必要だから、検査後休憩しないといけないのがおっくうなんだよ。鼻からなら麻酔なしで済むし、カメラの管も細いから断然ラク。俺は検査の後、すぐ車運転して帰りたいからさ」と言ったのです。
友人の夫はそれを聞いて「鼻から麻酔なしだとラクみたい」と心を決めました。たったひとりの先輩社員の話をうのみにしてしまったのです。

先輩の話を聞いてから、あんなに怖かった胃カメラ検査への恐怖心が和らいだ友人の夫。病院に着くなり、痛みもなく検査後すぐ運転して帰れるならと、鼻から麻酔なしで胃カメラ検査をおこなうことにしました。担当医師からも「鼻からは痛みが少ないとおっしゃる方も多いですね」と太鼓判をもらい、大船に乗った気分です。
しかし、いざ検査が始まり、鼻にチューブを通されると激痛が!「っあ……っあああああ……!」かすかなうめき声を発しながら、友人の夫は「話が違う!」と、早くも鼻から麻酔なしの検査を選択したことを激しく後悔していました。先輩は痛くないと言っていたにもかかわらず、鼻の奥が痛むのです。チューブが通った後も鼻腔や咽喉の粘膜とこすれ合うたびに、激痛を感じます。
よくよく考えてみると他の同僚は「麻酔あり、口から」の検査だったことを思い出し、さらに後悔の念は深まったそうです。検査中はひたすら痛みに耐えながら、目先の情報に飛びついて、検査自体について深く調べていなかった自分の短慮を悔いていたと話していました。
彼は鼻炎持ちだからなのか、鼻の粘膜に痛みを感じやすかったようです。そのうち頭痛もしてきて、涙も出そうになったころ、ようやく検査は終わりました。後から「思ったより痛かったです」と医師に伝えると「鼻の形が人それぞれなので、合わない方もいらっしゃるんですよ」と言われたそう。
先輩社員のようにはいかなかったようです。鼻から麻酔なしなら痛みもなくすぐに車で帰れると言われたのに、頭痛がひどく、結局少し休んでから帰宅したのも誤算だったと苦笑していました。
自分に合わない検査を受けて、つらい痛みに後悔した友人の夫。職場ではほとんどの人が口から麻酔ありで検査を受けていることを考えず、1人の体験談をうのみにしてしまったことを反省していました。
妻である私の友人が「胃の不調を放っておくとまた胃カメラ検査になるよ」と言うと、「もう検査は年1回でこりごり……」と不調のときは病院へ行くようになったそう。検査や病気のことは、誰かの体験談だけをうのみにするのはよくないと考えさせられた体験談でした。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
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