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亡くなった私の父は、40代から心臓病で闘病していました。自宅で療養をしていたのですが、あるとき自宅で急に心臓停止してしまいました。そのときの対応や蘇生後の介護についてのお話です。
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父はすでに40代から心臓病を患っており、入退院を繰り返す生活を続けていました。いつ具合が悪くなるかわからないこともあり、父の隣の部屋で寝るという生活を続けていました。
60代までは良くなったり、また悪くなったりを繰り返していたのですが、ある朝、早い時間に父に起こされました。具合が悪いというので、救急車を呼ぼうとしたのですが、まずは頭を冷やしてほしいと言われ、私は氷の用意をすることに。その間2、3分というわずかな時間でしたが、部屋に戻ったときは父はベッドで倒れており、すでに心臓が停止していたのです。
急いで救急車を呼び、寝ていた姉を起こして救急隊の指示通りに心臓マッサージをしながら到着を待つことになりました。数分後には救急車も到着していましたが、その場で救命処置をしてくれたものの、蘇生はしませんでした。そのまま救急車に乗り、車内で処置を繰り返したところ、病院に着くまでに何とか蘇生しました。
懸命な処置をしてくれたおかげで、父は何とか息を吹き返すことができました。それでも、父は首を激しく左右に振り、話すこともできません。食事もできないので、点滴だけで命をつなぐ状態でした。
そして父が話ができるようになったのは、それから6日後のことです。その間は、私もずっと病院で付きっ切りで夜中もほとんど眠ることができませんでした。父も話ができるようになったのですが、すぐに話したことを忘れてしまい、同じ言葉を何回も繰り返すようになってしまいました。
それから数日すると、何度も同じことを話すことはしなくなり、普通に会話できるようになったのです。それでも、動くことはできないので、体を拭いたり排泄の世話やひげ剃りをしたり、食事の介助などはすべてひとりでおこなっていました。私には姉がいるのですが、精神疾患があるために、父の世話を代わってもらうことは難しかったのです。
父の退院後は、精神状態が悪化していき、躁うつ病(うつ病と同じ気分障害の代表的な病気)や認知症のような症状が出てくるようになりました。父が亡くなるときまで、精神状態は良くなることはありませんでしたが、最期は苦しむことなく、安らかに逝くことができました。でも、本当はあのとき、無理に蘇生させずに心臓停止したときに逝かせてあげたほうがよかったのではないかと今でも考えてしまいます。
父の介護は決してラクなものではありませんでしたが、体力的なものより精神面のほうがつらく感じました。日に日に痩せ衰えていく姿を見ることはもちろんですが、精神的に崩壊していく様子を見続けるのは一番悲しかったです。頑張っても感謝もされず、精神状態が悪かった影響なのか暴言ばかり吐かれていましたが、最後は安らかに逝けたのでそれだけが救いです。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/菊池大和先生(医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長)
地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。
文/mikiko
ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室
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