仕事人間だった義母が一変、孫にフィーバーに!義母の突然の決断に戸惑う家族
妹の夫のお母さんの話を聞いて、人生の転機と家族の絆について深く考えさせられました。仕事一筋の義母が、突如として孫のために人生を180度転換させたのです。 …
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友人夫婦を襲った大規模な水害。家や店舗が浸水し、憔悴(しょうすい)し切ってしまったご主人にさまざまな不調が出るように。それらの不調は病院に通って対処できていましたが、なぜか耳鳴りだけが良くなりません。それどころか、日に日に悪化していくのです……。原因がわからず不安になる中、病院を転々とする夫婦。行きついた診断は、意外すぎる内容だったのです。
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これは、私の友人が38歳のときの話です。友人が住んでいた地域を大雨が襲い、大規模な水害が起こりました。夫婦で美容室を営んでいた友人でしたが、水害により持ち家と店舗が浸水。友人はもちろんですが、それ以上に一家の大黒柱であった10歳年上のご主人が憔悴し切ってしまったようです。
水害後、ご主人に徐々に不調が出始めました。最初はめまいがするようになり、そのうち過呼吸症候群(不安や緊張などが原因で呼吸過多になり、めまいや頭痛、手の指先や口の周りのしびれ、呼吸困難、失神などの症状を起こすこと)になることも増え、夜中や接客中にまで症状が出てしまうように……。友人はその都度、ご主人を病院に連れて行っていました。
しかし、友人も疲れ切ってしまい、ご主人に入院を勧めたようです。地元の総合病院で、自律神経失調症(自律神経のバランスが乱れることでさまざまな症状を来すこと)と高血圧症と診断されたご主人。そのまま入院することになりました。久しぶりにしっかり休めたようで、入院生活はとても快適だったそう。血圧は下がり、症状も治まって1カ月で退院することに。
その後も、たまに症状をぶり返すも、病院で数日入院すれば治まる、というのを繰り返していたある日。ご主人に耳鳴りの症状が現れます。水害後、ささいな変化にも敏感になっていたご主人は、すぐにいつもの病院へ。しかし、「耳鳴りは耳鼻科に行ってください。ここには耳鼻科医がいないので」と、断られてしまいました。「いつもの病院に行けば治る」と思っていたご主人。「早く原因を知りたい。治療してもらいたい」という焦りが、隣にいた友人にも伝わってきたそうです。
すぐに耳鼻科に行った友人夫婦。検査してもらいましたが異常は見つからず、耳鼻科の先生から勧められた心療内科へ行くことに。そこでも特に異常はないと診断され、ご主人はさらにイライラを増していったそう。次は「脳神経外科に行く」と言い張り、自らお願いしてMRIまで撮ってもらい、すみずみまで検査してもらったそうです。
しかし、やはり異常はありませんでした。「ならば医学的な原因ではないのかもしれない!」とご主人に言われて、友人夫婦が向かったのは占い師。しかし、背中をポンっとたたかれて終わったそう。
結局、耳鳴りの原因も、改善策もわからないまま数カ月。その間もひどくなっていく耳鳴りに焦っている様子のご主人に、友人はなんと声をかけていいのかわからないでいました。「こんなに調べたのに、原因もわからずひどくなるなんて……」途方に暮れていた矢先、知人からある病院を勧められました。
有名な先生がいるというその病院は、整形外科と内科の病院でした。友人夫婦は、わらにもすがる思いで先生を訪ねました。先生は、ご主人のお薬手帳や今までの検査結果、通院歴など詳しく見てくださったそう。その上で、下された診断は意外なものでした。
「これだけの検査をした結果を見ても、各科の先生も言っていたように異常はないでしょう。ではなぜ耳鳴りが悪化するのか、それは薬の飲み過ぎが原因かもしれません」先生の発言に驚いた夫婦。先生から告げられた内容は、「たくさんの種類の薬を服用することは、副作用を起こすリスクを上げる」ということでした。ご主人は行く先々で薬を処方されており、気付いたら8種類以上服用していました。
「一度服用をやめてみましょう」という先生に、「では、どうして耳鳴りが始まったのですか!?」と聞いたご主人。先生から「最初の耳鳴りは今と比べてそんなにひどいものでしたか?」と問いかけられハッとします。先生は続けて「薬の飲み過ぎも原因として上げられますが、それ以上に、無理をし過ぎたことが原因だと思います。ストレスや疲労などで耳鳴りが起こることは十分に考えられるので」と言いました。一緒に聞いていた友人は納得した半面、ご主人がかたくなに病気だと思い込んでいたことに気付いたそうです。
「各病院の先生はさまざまな視点から、症状を軽減するのに効果的な薬を処方してくださいました。しかし、薬に頼らずに治すほうが近道となるケースもあります。今はとにかく、精神をリラックスさせることを心がけてください」と先生から告げられ、診察は終わりました。意外な診断結果に拍子抜けした友人夫婦でしたが、先生の説明はとてもふに落ちたそう。
その後、先生に言われたとおり、薬をやめて精神を落ち着かせることに努めたご主人。音楽を聴いたり、温泉に入ったり、休む時間を作るように心がけ、徐々に症状は改善。いつの間にか、あれだけ悩んでいた耳鳴りは治っていたようです。
友人夫婦にとって、衝撃の大きかった今回の出来事。当時のことを振り返ると、「大事なのは病名を付けることではなく、症状を治すことにある」ということに、なぜ気付かなかったのか? と思ったそうです。
この話を聞いて、私も病院に行くことや診断をもらうことが目的になっているときがあるように感じました。大切なのは専門家の指示に従いつつ、自分も自分の体と向き合い現状を知ること。そして、治療や薬にすべてを任せるのではなく、自分でもできることを考えて健康的な生活を心がけることが重要だと思いました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/高島雅之先生(たかしま耳鼻咽喉科院長)
日本耳鼻咽喉科学会専門医、日本睡眠学会専門医。金沢医科大学医学部卒業。金沢医科大学耳鼻咽喉科で講師を務めたのち、2007年に開院。「病気の状態や経過について可能な範囲でわかりやすく説明する」ことをモットーに地域医療に従事。「宇都宮スリープセンター」を併設し睡眠医療にも携わる。テレビやラジオなどメディアでも、いろいろなジャンルにおいて医療情報を発信。著書に『専門医が教える鼻と睡眠の深い関係 鼻スッキリで夜ぐっすり』(クロスメディア・パブリッシング)があり、Amazonのカテゴリー7つで1位を獲得。
イラスト/サトウユカ
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