「子作りだけじゃない」妊娠で揺れた私が、夫と心を結び直すきっかけになったもの【体験談】
第1子を妊娠してから、私にとってセックスは「子どもを授かるためのもの」という感覚に変わってしまいました。 ★関連記事:「前は気にならなかったのに」夫のに …
ウーマンカレンダー woman calendar

わが家は私、夫、子ども3人の5人家族で転勤族。2022年、私の実家のそばに家を建てたことから、夫の単身赴任生活がスタートしました。夫は慣れないひとり暮らしの中、ある出来事をきっかけに、体に異変を感じ……。これは、家族が離れて暮らすことで、夫が病気で苦しんでいても私自身何もできないもどかしさや、不安を感じたお話です。
★関連記事:「ピリッ」首に感じた違和感…最初は首を痛めたのかと思って #帯状疱疹になりました 1
一緒に暮らしていたころの夫は、休日になると家の掃除を率先してやってくれるタイプ。加えて「味噌汁と野菜炒めなら作れる」と言って、普段しない料理に対し不思議な自信を持っており、単身赴任生活に対してあまり不安を抱えていない様子でした。
しかし、新生活を始めて3カ月ほどたったころには、忙しい仕事に加え思ったようにできない家事で悪戦苦闘する毎日に、ストレスを抱えている姿がビデオ通話越しから伝わってきました。「自炊をしようと思ったけど、疲れて作る気になれない」「買ってばかりの食事では飽きてしまう」と、特に食事に対する不満が多かったように感じます。
あるとき、夫が住んでいる地域で震度6の地震が発生。幸い夫にけがはなく非難することもありませんでしたが、食器棚が倒れて食器が割れたり、部屋の壁のいたるところへヒビが入ったりと大きな被害が出ました。
その後も度重なる余震が襲いかかり、少しでも揺れると体がビクッと反応し睡眠も十分に取れません。夫の精神的肉体的疲労はいよいよピークに。そんな中、左胸にピリピリとした痛みを感じるようになったそうです。
夫が左胸を見ると、赤い発疹がポツポツと出ていました。もともと皮膚が弱いため、「何かにかぶれたのかな?」と感じた程度だったようです。状況を電話で聞いた私は、「皮膚科に行って診てもらえば?」と受診を促しましたが、夫は深刻に捉えている様子もなく通常運転。
しかし、時間がたつにつれて左胸の痛みはだんだんと強くなり、湿疹も背中のほうまで広がってきました。仕事に集中できず、夜も寝られない状態に「これはいよいよおかしいぞ」と感じ、スマホで自分の症状を調べることに。疑われる病名は“帯状疱疹”でした。
翌日皮膚科は休診日だったため、夫は内科を受診。やはり、帯状疱疹と診断されました。帯状疱疹は水ぼうそうのウイルスが悪さをする病気。加齢やストレスなどで免疫機能が落ちるとウイルスが活性化して発症するそうです。50歳以上の方がかかることが多く、予防接種も推奨されているようですが、夫は当時40歳。該当する年齢ではないため、まさか自分がなるとは思いも寄りません。驚きもありつつ、新生活による疲労や地震のストレスなど抵抗力が弱まりやすい状況にあったことで、少なからず納得もしたそうです。
病院からは塗り薬と飲み薬を処方され、数週間すれば治ると言われました。ビデオ通話先での夫は、ひとりで背中に薬を塗るのに苦戦している様子。しかし私は、痛みに耐えながら通常通り仕事をしなければならない夫から、電話で話を聞き「大変だったね。大丈夫?」と心配することしかできません。
本来ならそばにいて、薬を塗ったりバランスを考えた食事を作ったりとサポートできることがたくさんあったのに……と悔しさがこみ上げてきます。離れて暮らしているがゆえに何もサポートできないもどかしさと、“夫がこれから先もっと大きな病気になったとき、どう対処すればいいのか”といった不安を感じました。
それからしばらくして夫の帯状疱疹は無事治まり、後遺症もなく元気に生活しています。しかし、その後もインフルエンザや新型コロナにかかり体調を崩すことも。そのたびに私は、電話越しに励ますことしかできず、罪悪感を募らせています。それは夫にとっても同じで、私や子どもが病気になってもよほどのことがない限り、駆けつけることもありません。子どものためを思って決めた夫の単身赴任生活ですが、お互い自分の体調管理には今まで以上に注意しなければならない状況なのだと痛感しました。
家族として、どちらかが体調を崩しても助け合えるということは、一緒に暮らす大きなメリットの1つです。苦しいとき、つらいときにそばにいるだけでも精神的に心強い支えになるでしょう。実家がそばにある私には、たとえ病気になっても子どもの面倒を見てくれたり食事を作ってくれたりする両親がいます。しかし、夫には周りに頼る人がいないので、この先が心配です。夫の帯状疱疹を通して、家族が一緒に暮らす大切さを再確認した出来事でした。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)
獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開院。2024年に新鎌ケ谷くぼた皮膚科泌尿器科を開院、日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門は泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。著書に『EDかも!?と思ったら読む本』(自由国民社)がある。
イラスト/山口がたこ
あなたの体験談も教えて! 抽選でギフト券進呈
日本語教師をしている20代後半の娘に結婚が決まり、挙式の日を楽しみにしていた私。相手は、A男さんという大手企業に勤める会社員の方でした。ところが、結婚式を目前に控えたある日、娘から...
続きを読む私は月7万円弱の年金で暮らしている70代です。ある日、長男夫婦から突然「明日からそちらに引っ越します」との電話が入りました。驚いて「どういうこと?」と聞くと……。 ★関連記事:「マ...
続きを読む結婚5年目のころ、注文住宅を建てることにした私たち夫婦。ウキウキと計画を進める中、義母から「老後のために私の部屋をつくって」とリクエストが。突然の要求に戸惑う私と、「そのくらいいい...
続きを読むある日、単身赴任中の私のもとに、母から慌てた様子の電話が入りました。孫、つまり私の娘に緊急事態が起きているというのです。話を聞くと、子どもと一緒にいるはずの妻がその場におらず、母も...
続きを読む私は最近、恋人のA子と婚約したばかり。その日は初めての両家顔合わせの日でした。彼女の両親は公務員の仕事をされており、厳格な家庭だと聞いていたので、かなり緊張していました。 ★関連記...
続きを読む第1子を妊娠してから、私にとってセックスは「子どもを授かるためのもの」という感覚に変わってしまいました。 ★関連記事:「前は気にならなかったのに」夫のに …
私は10年前に妻と離婚し、当時まだ幼かった娘を男手ひとつで育ててきました。幸い、娘は明るくまっすぐに成長し、2人暮らしの生活にもすっかり慣れていました。 …
30代から15年間愛用した色のアイシャドウが廃版になり、代わりを探し始めたのを機に、自分のアイメイクが時代遅れだと気付いたのは40代半ば。それから約10 …
義実家との付き合いは、結婚生活において重要なテーマの一つです。円満な関係を築ければ良いですが、中にはあり得ない言動をする義両親やきょうだいもいるようです …
中学生のころ、肌をきれいにしたくて毎日念入りに洗顔していた私。けれど結果は逆効果。そんなある日、ちょっとした出来事をきっかけに、私の肌に思わぬ変化が訪れ …
義母の死後、葬儀の準備が進むかと思われた矢先、義兄のひと言が親族全員を驚かせました。誰もが当たり前におこなわれると思っていた「葬式」をめぐり、思いも寄ら …
「大安でないとダメ」――結婚式の日程をめぐり義母の強いこだわりに直面しました。私の夢だった結婚式は、思いも寄らぬ形で揺らぐことになったのです。 ★関連記 …
ある日、ひどい頭痛と熱で寝込んでいたときのこと。子どもたちは静かにしてくれていたのに、夫だけは違いました。 ★関連記事:高熱の妻に夫が「洗濯は明日でいい …