「お願い、落ち着いて!」運転するたび豹変する夫。家族はいつもヒヤヒヤ…!【体験談】
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若いころは気にしていなかった生活習慣病。「メタボにさえならなきゃ大丈夫」とのんきに言っていた私も、40代ともなると体形や体質の変化がいや応なしに気になり始めました。とはいえ、元々インドア派で、体を動かすのは大の苦手。おいしい物が大好きで、特に甘い物には目がない。そんな私が腸内環境を整えるというある食品にハマり、その魅力のとりこになっていきました。しかし、思わぬ落とし穴があったのです。
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わが家は、母方が糖尿病の家系。私の知り得る限り、母方の親戚の半分以上が糖尿病です。私は勝手に、遺伝的な要素がある人の中でも肥満体形で甘い物を食べてばかりいる人が糖尿病になるのだと思っていました。
肥満は糖尿病の発症リスクの1つだと言われています。ですが、肥満だから必ず糖尿病になるわけではないのと同様に、糖尿病だからといって肥満だとは限らないのだと、母から教わりました。私の母はどちらかと言うと瘦せ型で肥満とはほど遠い体形ですが、50代になって糖尿病予備軍に入り、60代でとうとう糖尿病と診断されました。
母は、自分が糖尿病の家系であることを自覚しており、飲酒・喫煙などはせず、どちらかと言えば低血圧、甘い物は好きですが量や回数を控え、それなりに気を付けて生活していました。だからこそ、そんな母が糖尿病と診断されたことは、私にとってもショックでした。そういった経緯もあり、私自身も甘い物が大好きなので、余計に気を付けるようになったのです。
瘦せ型の母が糖尿病と診断され、私もいよいよ真剣に生活習慣病について考え始めるようになったころ、「腸内環境を整えよう」という記事をあちこちで見かけるようになり、世の中に甘酒ブームが起こっていました。なんでも体に良い影響を与える善玉菌を増やせば、腸内環境が良くなるのだとか。この善玉菌を増やすのにうってつけのものとして甘酒が人気の女性雑誌で紹介されていたのです。
その記事によると、腸内環境を整えるのにおすすめなのは酒粕よりもこうじを使った甘酒。発酵食品で酵素も多く、善玉菌の餌になるオリゴ糖や水溶性の食物繊維が豊富なんだとか。そのおかげで善玉菌が増えて腸内環境が整い、排泄がスムーズになったり、美肌効果も得られるなど、どれも魅力的な内容ばかりでした!
ネットで調べてみると、甘酒は簡単に手作りすることができるとわかり、早速材料をそろえて作ってみたところ……そのあまりのおいしさに、すっかりハマってしまいました。甘酒のとりことなった私は、その手作り甘酒を毎日コップに1杯、おやつ代わりや小腹がすいたときに飲むようになりました。適度に甘いのでデザート代わりになって、善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれるという優れ物に喜んでいたのです。
最初の変化は、2週間くらいで出ました。午前中に定期的に排便が起こるようになったのです。元々私はそれほど便秘には困っておらず、毎日とまでではありませんが、2日に1回はお通じがあり、硬さもそれほど困る感じではありませんでした。それが、甘酒を飲むようになって2週間ほどすると、毎日1回か2回、するんと気持ち良く出るようになったのです。
他にも、生理付近になると多くなっていたおならの回数が減り、心なしか肌ツヤも良くなったような気がしました。排便が毎日になり、しばらくすると、ズボンのウエストに余裕が。こうなるとさらにうれしくなってハマってしまい、ただ飲むだけでなく、ヨーグルトにかけたり料理の隠し味に使ったりとますます取り入れるようになってきました。
良いこと尽くめのように感じていたある日、会社の健康診断で再検査となり、それがきっかけで病院へ。血液検査をした結果、半年前より明らかに血糖値が上がっていることが判明! 管理栄養士さんと半年前との違いを考えたところ、原因は甘酒の可能性が大とのこと。
甘酒にはメリットもたくさんありますが、血糖値を上げる糖が豊富です。ご飯をより消化吸収しやすい形にしたものなので、血糖値という面からすると、甘酒は悪い数値の元になり得るのだそう。結論から言えば、私は甘酒の良い面ばかり見て、飲み過ぎてしまっていたようです。
管理栄養士さんによると、甘酒には糖が豊富に含まれているとのこと。人間は、炭水化物を体内で糖に変換し、エネルギーとして使っているので発酵によって既に糖化されている甘酒は、消化吸収しやすい状態になっているそうです。だから、糖尿病という観点から見ると、血糖値を急激に上げる元となっていたようです。
医師には、糖尿病は血糖値のコントロールがうまくできなくなる病気で、遺伝的にその要素を持っている私は、血糖値のコントロールが下手だから、急激な血糖値の上昇を避けたほうが良いと言われました。特に、空腹時に甘酒を飲むのはNGとのこと。健康に良い飲み物も、飲み方を間違えると害になってしまうのだとしみじみ思ったのでした。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)
2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
イラスト/かたくりこ
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