- 2024.12.03
- スカッと体験談,
廃業寸前の洋食屋に現れた薄汚れた親子「隣の店では拒否されて…」親子を精一杯もてなした結果
40歳の私は、とあるレストランの店長をしています。数年前に脱サラして料理修行に励み、事故で急逝した父の店を継いだのですが、常連さんには好評を得ています。 …
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やさしくて頼りがいのある夫とともに義両親と同居している私は、兼業主婦の40歳です。関係は良好で、順風満帆な生活を送っているのですが……。若いころに家を飛び出し、好き放題をしては実家に金を無心しにやって来る義兄だけが悩みの種で、義両親も「甘やかし過ぎた」と後悔するほど。そんなとき、大変なことが起こったのです。
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私と夫はその日、仕事から早退して病院に駆け込みました。義両親がそろって事故で亡くなってしまったのです。突然やってきた別れに私たち夫婦は大憔悴。夫はもちろん義兄にも連絡したのですが、しっかり話を聞いてもくれず、結局、義兄が葬儀に参列することはありませんでした。
この仕打ちに夫も激怒していましたが、葬儀から数日後に、妻だというド派手な格好の女性を連れて、義兄が突然わが家にやって来たのです。
「よぉ、次男。おやじとお袋、やっと逝ったか」
さらに次の瞬間、ニヤニヤ笑う義姉の腰を引き寄せながら、義兄があり得ない発言をしたのです。
「そうそう、ハッキリ言っておくけど。この家は俺らのものだから、お前らはさっさと出て行け!」
「兄さん、いいかげんにしてくれよ。今までも何もしない、病院にも来ない、葬儀にも参列しない……。本来なら兄さんが喪主だろ? こういうときだけしゃしゃり出てきて、ふざけるな!」
こんなに怒っている夫は初めて見ます。しかし義兄は悪びれもせずに言いました。「実はよ、コイツがカフェを開きたいっていうから。もう店舗を見つけて改修費用のローンも組んできたんだ。家賃とか払う余裕がないんだよ。長男なんだからこの家の所有権は俺にある」
なんて勝手な……。しかし2人はずっとニヤついたまま。そこで私は、この家のことを何も知らない2人に言ってやりました。
「わかりました」
こうして、私たちは数日内に引っ越すことに。転居日当日、義兄夫婦はわが物顔でやって来て、「今日からは俺たちの家だ」と床に寝そべったのです。
ちょうどそのとき、玄関前に車の止まる音が。それを聞いて私たち夫婦は思わず顔を見合わせました。そして、強面の男性が家の中に上がってきたのです。
「おいおい、放蕩長男。葬儀にも来なかったくせに、俺の家で何を寝そべっているんだ?」
「お、叔父さんじゃねぇか……。『俺の家』って何のことだよ! 親が死んだら実家を継ぐのは長男の俺だろ?」。そう、この人は夫と義兄の叔父さんでした。
「何だ、知らないのか? 俺は、お前らの父ちゃん母ちゃんからとうの昔にこの家を買ったんだ。亡くなるまでは住んでもらう条件でな。ついでにその金は次男坊に生前贈与済みさ」
これを聞いた義姉は、真っ赤になって叫びました。「ちょっと待って! なら、私たちはどこに住むの? カフェの資金はどうするのよ? 遺留分があるはずだから、弟の生前贈与を兄にもよこしなさいよ!」
「そのことだけど……」と、夫は義父の遺言書を取り出しました。「兄さんへは、これまでせがまれて渡した多額のお金が生前贈与に相当する。だから遺産はない」
義両親は、いつ亡くなっても孝行者の次男が身勝手な長男ともめないよう、きっちり手はずを整えていてくれたのです。「不服なら、申し立てでも何でもしてくれ。でも負け戦だよ。これまでの分が生前贈与とみなされたら税金の支払い義務だって発生する」
こうして義兄夫婦は、スゴスゴと退散していきました。その後は、カフェの資金繰りとローンの返済に追われて大変な苦労をしているようです。一方の私たちは、小ぢんまりとしたアパートへの引っ越しを完了。そしてなんと数週間後に、赤ちゃんを授かっていることが判明しました。義両親に孫の顔を見せられなかったのは残念ですが、2人の分も、新しい命を一生懸命大切に育てようと思っています。
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最後まで横暴な長男夫婦は、両親の死を悼むどころか家の乗っ取りを企てていましたが、あっけなく野望はついえました。突然の事故でのお別れはつらいと思いますが、しっかり「終活」をしていてくれた義両親には大感謝ですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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