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顔にできやすいシミは主に4種類ありますが、プレ更年期、更年期によく見られるのは老人性色素斑と肝斑。できた時期や出現場所によってどんなシミなのかがわかることもあります。それぞれ治療法が異なり、間違えた治療方法では逆効果になることもあるので、まずは自分のシミの種類を知ることが大切です。皮膚科医の馬場直子先生に詳しく教えてもらいました。
★関連記事:「やりがちだけどNG!」シミが増えるスキンケアの対策とシミを消す方法【美容専門医】
シミはいつごろからできたのか、顔のどこの部分に見られるのか、どんな色味なのかなどによって、顔のシミの種類がわかることが。まずは以下の項目に当てはまるものをチェック! 自分のシミがどんなタイプなのかを確認してみましょう。
【シミのチェック項目】
■シミができた年齢や時期
①20~30代ごろからでき始めた・目立つようになった
②妊娠中やピルの服用中、更年期に入ってからできた・目立つようになった
③にきびや吹き出物、虫刺されなどの炎症後に目立つようになった
④子どものころからできている・思春期ごろに最も目立った
■シミの色
①薄茶色もしくは黒っぽい茶色。年齢を経るにつれて色が濃くなってきた
②初めは薄茶色で境界が目立たない感じだったが、年齢を経るにつれて色が濃くなり、境界がくっきりしてきた
③最初は赤みがかっていたが、茶色くなった
④普段は薄茶色だが、春~夏の紫外線が強い時期は濃くなる
■シミの場所
①頬を中心に、さまざまな大きさのシミがランダムにできている
②頬骨に輪郭が薄くて目立たないシミが左右対称にできている、目の周りにはない
③頬や口の周り、Tゾーンにできやすく、大きさや形がさまざま
④鼻を中心に1~4mm大の斑点が頬に向かって散らばるように左右対称にできている
■そのほか
①若いころ、日焼けをしていた
②妊娠や更年期の影響で女性ホルモンの崩れを感じたことがある
③ゴシゴシ洗顔をすることが多い
④家族にそばかすのある人がいる
各項目について、①~④の選んだ数字が多かったのはどれでしたか? その数字に該当するシミについて、次の章で解説します。
シミが顔にできて、目立つものは主に4つあります。前の章で①~④の選んだ数字が多かったものが該当する数字のシミの可能性があります。それぞれのシミの特徴や治療について説明するので、確認してみてください。
①が多かった場合→老人性色素斑(日光性黒子)
②が多かった場合→肝斑
③が多かった場合→炎症性色素沈着
④が多かった場合→そばかす
老人性色素斑は太陽を浴びることでできるシミのため、別名日光性黒子(にっこうせいこくし)と呼ばれます。数mm~数cmと大きさがさまざまな褐色から黒色の色素斑が、太陽を浴びることが多い顔や腕、手などに出現します。年齢を経るにつれできる頻度が増え、60歳以降では、ほぼ必ずといっていいほど出現します。中には20代ごろから見られる人もいます。
治療には、トラネキサム酸を内服したり、ハイドロキノン配合の軟膏を塗布、レーザーでシミの部分を除去するなどの方法があります。
両頬や額、下顎、上口唇(鼻の下)辺りにできる、左右対称の淡褐色のシミです。なぜか目の周りにはできません。主な原因の1つに女性ホルモンのバランスの乱れが考えられます。妊娠・出産を経験したり、更年期に差しかかる30代、40代の女性に多く見られ、50代後半で発症する人はほとんどおらず、閉経とともに薄くなったり、消えたりすることが多いようです。
治療には、ビタミンC、ビタミンE、トラネキサム酸の内服や美白剤の塗布、ケミカルピーリングなどがおこなわれます。レーザー治療では悪化することが多いので注意が必要です。
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