「2人目は理想どおりがいい」1人目の性別報告で夫が放った言葉に涙。後日、わかった夫の本音とは
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介護について右も左もわからずひとりで苦労した母は、介護が必要になる前に知っておきたかったと悔やまれることがいくつかあったそうです。
まずは、介護が必要になったときの相談先について。誰を頼ったらいいのか、どのような状況であれば介護施設を利用できるのかなど考えることが山積みで、何をどうしたらいいのかもわからず、不安で孤独な思いをしたようです。
しかし、市役所の相談窓口を訪れてからは、必要な情報をどんどん得ることができ、つらい気持ちや悩みを少しずつ解決していけたのだそう。そのため、介護について不安なことがある場合の相談窓口について、事前に知っておくべきだったと言っていました。
次に、祖母の貴重品やお薬手帳などの保管場所を把握しておくこと。祖母の介護認定や施設入所のための申請には、多くの手続きが必要でした。
各種手続きには、通帳や印鑑、身分証明書などが必要になります。そんなときに、祖母の貴重品類がどこにあるのかもわからず苦労したといいます。そのため、貴重品の保管場所だけでも、祖母が元気な内から共有してもらっておくべきだったと悔やんでいました。
最後は認知症になる前に、掃除や荷物の整理を一緒に進めておくべきだということです。家の片付けは、母ひとりで苦労した大きな要因でもありました。
認知症の症状が進むにつれて、祖母は部屋の片付けや掃除に手が回らなくなっていたのです。母が夕飯を届けたときのわずかな時間の中で片付けや掃除を進めようとするも、症状の影響で怒りっぽくなっている祖母は、部屋の中のものを触られることを嫌がり、ただの片付けなのに作業は難航しました。
さらに、祖母宅はお盆やお正月には親戚中が集った場所でした。大量にある食器類や布団、未開封の贈答品など、とにかく品数が多いため、整理するのもひと苦労だったそう。
だからこそ母は、「自分の母親が元気な内から実家の荷物の整理を手伝っておいたほうがいいと知っていたら、こんなに苦労しなかったのに」と後悔していました。
いざ母親を介護するとなったとき、症状が進む悲しみと恐怖を抱えながら、誰にどう相談したらいいのかもわからず不安に感じ、とても苦しい思いをした母。もっと早く知っていたら、母だけでなく、祖母や祖父、私たち子どもも、必要以上に心細い思いや大変な思いをせずに過ごせたはずだといいます。母が身を持って体感したことをしっかりと聞かせてもらったからこそ、両親が元気な内からできることがあるのだと私自身も気付かされました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)
2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
イラスト/山口がたこ
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