仕事人間だった義母が一変、孫にフィーバーに!義母の突然の決断に戸惑う家族
妹の夫のお母さんの話を聞いて、人生の転機と家族の絆について深く考えさせられました。仕事一筋の義母が、突如として孫のために人生を180度転換させたのです。 …
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アレルギーのある夫は、物心ついたころから花粉症。そのため、花粉症の時期=体調不良が当たり前でした。例年2月ごろから飛散が始まるスギ花粉、次にヒノキ花粉、夏を挟んで今度はブタクサ花粉と、1年の半分は花粉症という状態です。体調不良が続く夫に病院へ行くよう催促しても、「仕事が忙しい」「花粉がひどいから病院も混んでいる」などとあれこれ言い訳して行く気配がありません。そんな夫が治療を決意した出来事をご紹介します。
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アレルギーがあり、毎年花粉症の時期は当たり前のように体調不良になっていた夫。例年花粉症による鼻水や頭痛の症状がありましたが、より一層ひどくなったのは2021年の春のことです。くしゃみのし過ぎで頭痛の症状を感じるようになった上、首の凝りやだるさが加わり、体調が最悪に。くしゃみがひどくて夜なかなか寝つけず、睡眠不足で集中力が落ちるなど、体調不良の悪循環に陥りました。
市販の頭痛薬を飲むなどして対処しているようでしたが、これまでは効果のあった薬も回数を追うごとに効き目が薄くなったようです。仕事は気が張っているのでどうにかこなせるものの、日に日に体調が悪化。家に帰った途端、気が抜けて寝込むような状態が続きました。せっかくの週末もどこにも連れて行ってもらえず、娘の不満はたまる一方です。
春には毎年娘の運動会があり、コロナ禍でも規模を縮小して開催されていました。家でもダンスの練習をしたり行進の練習をしたりと、娘は気合十分!「お父さん絶対来てね!」と何度も念を押されていました。しかし、運動会が近づくにつれ、体調はどんどんひどくなります。
そして、不安を感じながら迎えた当日の朝の体温は37.5度……。発熱状態では参加できない決まりだったため、結局私だけが応援に行きました。
気合を入れて練習していたダンスを大好きなお父さんに見てもらえず、運動会から帰った娘の怒りはマックスに。「お父さんは花粉症でしんどかったんだよ」と伝えても、「全然病院に行かないからじゃん!」と怒りが収まる様子はありません。「そうだよね、こんなにひどくなる前に病院に行っていればよかったよね」と私からも冷たい視線を向けると、ようやく反省したよう。次の日には耳鼻咽喉科・アレルギー科を受診していました。
症状を伝えると、「スギ花粉が落ち着いた時期からできる、舌下免疫療法をしたらラクになるかもしれませんよ」と先生。花粉症の治療ができることは知っていたものの詳細は知らなかったため、詳しく話を聞いてみることに。
舌下免疫療法とはスギ花粉症もしくはダニアレルギー性鼻炎と診断された人が受けられるアレルゲン免疫療法の1つ。アレルゲンが配合された薬を1日1回1錠ずつ舌の下に少し含んでから飲み込み、毎日少しずつ体に慣れさせていく治療法のこと。スギ花粉による症状がない時期も継続して薬を飲み続けることで、スギ花粉によるアレルギー反応が起こらない、もしくは症状が軽微になる効果が期待できるそう。
病院ぎらいの夫もさすがにこの春の症状が繰り返すのはつらいと、舌下免疫療法を試してみることに決めました。コロナ禍でくしゃみをしていると肩身が狭いという事情もあったよう。スギ花粉が落ち着いた夏に再び病院を受診し、毎日薬を飲むようになりました。
舌下免疫療法は、スギ花粉による症状がない時期も継続して薬を飲み続けなければなりません。症状がひどいなら放っておいてもきちんと薬を飲みますが、そもそも病院も薬もきらいな夫。きちんと続けられるか不安でしたが、定期的に「来年は運動会に来てね」という圧を娘からかけてもらうなどしてどうにか継続し、2022年のスギ花粉症の時期がやってきました。舌下免疫療法をしてもまれに効果が見られない人もいるという話だったので心配していましたが、時折くしゃみや鼻水が出るくらいと、明らかに症状が軽くなっています!
「スギ花粉の飛ぶ時期に仕事がはかどるなんて……! もっと早く治療すればよかった!」と、治療の効果に家族全員大喜び! もちろん運動会にも参加でき、娘の勇姿をしっかりビデオ撮影してくれました。治療の効果を持続させるには3年~5年薬を飲み続ける必要があるそうですが、本人も効果を実感したので今後も継続してくれそうです。
毎年症状が出るとわかっていながら、病院に行くのが面倒という理由で先延ばしにしてきた、夫の花粉症対策。今回改善されたのはスギ花粉症だけですが、「こんなに改善するなら、早く病院に行けばよかった!」と思うに至ったよう。ヒノキやブタクサの花粉症状が出たときも病院で診てもらうようになるなど、図らずも夫の病院ぎらいが改善されるきっかけにもなりました。
これまで花粉症の時期にお世話になっていた市販の頭痛薬より、保険適用の治療のほうが安く済んだのはうれしい誤算です。つらい症状をやり過ごすのではなく、早めに病院を受診し相談することの大切さをひしひしと感じた出来事となりました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/高島雅之先生(たかしま耳鼻咽喉科院長)
日本耳鼻咽喉科学会専門医、日本睡眠学会専門医。金沢医科大学医学部卒業。金沢医科大学耳鼻咽喉科で講師を務めたのち、2007年に開院。「病気の状態や経過について可能な範囲でわかりやすく説明する」ことをモットーに地域医療に従事。「宇都宮スリープセンター」を併設し睡眠医療にも携わる。テレビやラジオなどメディアでも、いろいろなジャンルにおいて医療情報を発信。著書に『専門医が教える鼻と睡眠の深い関係 鼻スッキリで夜ぐっすり』(クロスメディア・パブリッシング)があり、Amazonのカテゴリー7つで1位を獲得。
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