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30代くらいまでは食器洗いや掃除の際に素手で洗剤を使えていたのに、40代に入った途端、手がかゆくて、痛くて、赤く腫れ上がるようになりました。ついに眠れないほどになったため、どうにかしようと皮膚科を受診。私が年を重ねてから発症した手湿疹(主婦湿疹)についてお話しします。
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私は、30代くらいまでは水仕事の際も素手で洗剤を使っていました。基礎化粧品もドラッグストアなどで売っている物で肌に異常は起こらず、シャンプーも市販の物で頭皮トラブルなどは特にありませんでした。
しかし40代に入ったころ、市販の化粧水を使うと顔がかゆく赤くなるように。頭皮にもブツブツができやすくなっていました。家族も私の肌を見て心配していたようでした。私はもともと肌にやさしいといわれるシンプルで添加物の少ない基礎化粧品しか使えないため化粧品を変え、シャンプーも肌にやさしいと言われるアミノ酸系に変えました。
そんな中、特に手の乾燥や肌荒れが気になっていたので、市販の保湿クリームを日常的に使用していました。にもかかわらず、夜寝ていると手がかゆくてかゆくて、何度も起きる日が数日続いたのです。そして、ついには夜に一睡もできないほどの手のかゆみと痛みに襲われました。
これでは日常生活にも支障が出てしまう、どうにか対処をしないといけないと思い、皮膚科を受診することにしたのです。
赤く腫れた手を皮膚科で診てもらうと、「これは手湿疹(主婦湿疹)ですね」との診断。原因は、家事や子育てに伴う水仕事と、加齢により肌のバリア機能が低下し、外部からの刺激で肌トラブルが起きやすい状態になったことだそうです。
手のかゆみと炎症がひどいので、症状が落ち着くまでは1週間に1度紫外線治療を受けに皮膚科を受診し、保湿剤とステロイド軟膏を毎日手に塗布することになりました。また、食器洗いなどの家事の際は、ビニール手袋を着けておこなうようにと言われました。調剤薬局の方からは、「ビニール手袋で手にかゆみを感じる場合は、綿の手袋をして、その上にビニール手袋を着けて食器洗いをしてくださいね」とアドバイスを受けました。
私は、早速手に薬を塗り、ビニール手袋を着けて家事をおこなうようにしました。今までビニール手袋をして家事をおこなっていなかったので、最初はとても不自由さを感じました。素手と違って、ビニール手袋だと食器などの汚れが落ちているかがわかりづらい上、手袋の着脱の手間も掛かります。慣れるまでは余計な時間が掛かってしまい面倒でした。しかし、夜眠れないほどの手のかゆみに襲われると、日常生活上大きなストレスになります。私は、主婦湿疹を治すためにコツコツと毎日手のケアを続けていきました。
治療を始めて最初の2~3日間は、手のかゆみで夜起きることもありました。しかし、日々のお手入れと週1回の紫外線治療の効果か、次第に手のかゆみが治まっていき、夜もかゆみで起きることはなくなりました。
主婦湿疹を発症後ずっと、保湿剤と湿疹ができた際に塗るステロイド軟膏を皮膚科で処方してもらっています。市販の保湿剤を塗ってみたこともありましたが、やはり私の肌にはあまり効果を感じることができなかったためです。
10年程度たった今では多少素手で家事や水仕事をしても大丈夫にはなりました。しかし、主婦湿疹の発症により年齢を重ねると、年相応のケアをしなければ健康的な肌を維持するのは難しくなってくるのだなと実感したため、現在はキッチンには水仕事後すぐに手のケアができるように、常時保湿剤を置いています。家事のたびに手袋を外して保湿剤を塗布、夜寝る前に手に保湿剤を塗ってから寝る。それがルーティンとなってからは、主婦湿疹だけでなく冬場に手荒れやひび割れで出血するなどの痛い思いをすることもなくなりました。
30代までは素手で水仕事も洗剤を使った掃除もできていた私が、年を重ねて肌のバリアー機能が低下し、夜も眠れないほどの手のかゆさと痛みを伴う主婦湿疹を発症しました。年齢とともに若いころにはなかった肌トラブルが出現し、適切な対処をしなければならないようになるものだなと実感しています。老化は必然ですが、毎日のお手入れで日々の生活の質をなるべく維持向上できるよう、前向きな気持ちで肌ケアを継続していきたいと思っています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)
獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開院。2024年に新鎌ケ谷くぼた皮膚科泌尿器科を開院、日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門は泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。著書に『EDかも!?と思ったら読む本』(自由国民社)がある。
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