- 2025.12.02
- 親子関係, ジェネレーションギャップ, 人間関係, 40代,
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私は靴もファッションの一部だと思っています。そのため、外出するなら足元とはいえ、ある程度靴にも気をつかいたいと考えていました。一方で、夫はそもそも外見を気にしないタイプ。付き合う前から「この人は、ファッションにこだわりがないのかな」と感じていました。しかし、結婚して長く付き合ううちに、実はこだわりのポイントが自分と少しズレていたことに気付いたのです。私には理解できなかった筋金入りの「便所サンダル」ラバーの夫が変わったいきさつについてお話しします。
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夫との出会いは、私がアルバイトとして働いていた小さな工場でした。当時の夫は勤務先の工場の近くにアパートを借り、出勤直前に起床して、着替えだけ済ませて自転車でふらりと出社するという日々でした。付き合っていたころから気になっていたのは、その出勤時の服装。職場に着いてすぐに仕事が始められるようにしているのか、職場のくたびれたTシャツに動きやすいパンツ、そして足元はいつも便所サンダルでした……。
そもそも、デートのときにもはやりの服を着てくるわけでもなく、そこまでファッションにこだわりはない様子。1人暮らしで最低限の家事こそするものの、畳みもせず、しわくちゃになった服を気にせずに着て出勤する当時の夫を見て、外見に無頓着なタイプなのかと考えていました。
とはいえ、仕事へ行くためにわざわざ便所サンダルを選ばなくても、サンダルなんていくらでもあります。そこで、便所サンダルを履く理由を尋ねたところ、夫いわく「クッション性が高くて長く履いていても疲れない。仕事中に急いで靴を脱いだり履いたりするのにも便利だから」とのこと。仕事中に履く分には、使いやすさもあるのだろうと、そのときは気にしないようにしていたのですが……。
最近では、便所サンダルといえど、クリアタイプやスタッズの付いたおしゃれなデザインが販売されています。そのため、見た目も変わり、品質も高く履きやすくなっているので、多くの人が愛用している理由があるのは理解できます。
でも、夫が履いていたのは、トイレによくあるような茶色の「ザ・便所サンダル」というもの。「仕事の行き帰りだけなら仕方ない」と思っていたのですが、長く付き合ううちに買い物や外食など、ちょっとした外出にも便所サンダルを履いて出かけるようになったのです。一緒に出歩く私からすると、便所サンダルでの外出はかなり気になります。一緒に食事に出かけた共通の友人から「なんで便所サンダルなんだよ!」と突っ込まれることもありましたが、本人は「履き心地がいいんだよ」とどこ吹く風でした。
結婚してからもそのファッションは変わらず、ちょっとした外出には便所サンダルで出かけてしまいます。何度か「便所サンダルのまま買い物に行くの?それで出かけるのはちょっと恥ずかしいんじゃない?」と伝えていました。しかし、本人は履き心地の良さに、なかなか便所サンダルを手放せない様子。伝え続けるうちに私の気持ちをくんではくれたのですが、新しく購入したのは結局サボタイプの便所サンダルでした。それほど、夫は便所サンダルの履き心地の良さに魅了されていたのです。
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