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自分の親や義理の両親についての体験談を紹介します。

約50年前、母の実体験です。休暇を利用し、友人とオーストラリアへ遊びに行った母。そこで、とんでもない事件と出くわしてしまいます。
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当時20代であった母と友人は、初の海外旅行にワクワクしながら飛行機に乗り込みました。機内でも旅行の計画についておしゃべりに花を咲かせたり、日本とは違うメニューや味付けの機内食にはしゃいだり、途中、給油でシンガポールに寄った際にも買い物を楽しんだりと、オーストラリアに到着する前から休暇を楽しんでいました。
オーストラリアに到着すると、飛行機から降りる乗客を出迎えるように、大勢の現地警官と警察犬が左右に並んでいました。利発そうな顔をした大きなシェパード(警察犬)の姿を初めて間近で見た動物好きの母と友人は、これから起きる出来事など予想もせずに「かわいい!」と大喜び。
なんだか物々しい雰囲気の中、警官の間を1人ずつ通りながら先に進んでいくようにという案内にも、母と友人は海外旅行が初めてだったゆえに「海外は全部こんなものなのかしら?」と、何も疑問に思いませんでした。この状況も異文化に接する旅の貴重な経験と言わんばかりに、自分たちの順番を待ちました。
列も進んでいく中、それまでおとなしくおすわりをしていた警察犬が突然激しく吠えて暴れだし、同時に乗客の1人が警官に取り押さえられました。
後に聞くところによると、給油で寄ったシンガポールから麻薬の密売人が母たちの乗っていた飛行機に乗り合わせており、その情報を入手していた現地警官たちが大勢待機していた、ということだったらしいのです。
この時点で初めて、母と友人は「イレギュラーな事態が起こっている」ことにようやく気が付きました。
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