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理由もなく涙が出たり、ささいなことでイライラしたり……。そんな感情の起伏に悩まされているのなら、それは更年期うつのサインかもしれません。では、更年期の感情の起伏とじょうずに付き合うには、どうしたら良いのでしょうか? 今回は、神谷町カリスメンタルクリニックの院長・松澤 美愛先生にお話を伺いました。
教えてくれたのは…
監修/松澤美愛先生(神谷町カリスメンタルクリニック院長)
東京都出身。慶應義塾大学病院初期研修後、同病院精神・神経科に入局。精神科専門病院での外来・入院や救急、総合病院での外来やリエゾンなどを担当。国立病院、クリニック、障害者施設、企業なども含め、形態も地域もさまざまなところで幅広く研修を積む。2024年東京都港区虎ノ門に「神谷町カリスメンタルクリニック」を開業。精神保健指定医/日本精神神経学会/日本ポジティブサイコロジー医学会
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40代後半に差しかかると、理由もなく落ち込んだり涙が出たり、これまで経験したことのない感情の起伏に悩まされることがあります。もしかすると、そんな心のゆらぎは更年期症状の1つかもしれません。40代後半から50代前半にかけて心や体にこのような変化が起きるのは、ホルモンバランスが大きく変動する時期だからです。
この時期は、卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲン)の量が徐々に減少していきます。エストロゲンは、月経や排卵を調整し、乳房の発達や体型の変化といった女性らしい体をつくるだけでなく、精神面にも深く関与しているホルモン。その分泌量が急激に変化することで、自律神経の乱れを引き起こしやすくなるのです。
更年期症状は関節痛や筋肉痛、腰痛などの身体的症状から、ほてりやのぼせ、動悸といった自律神経失調症状、情緒不安定やイライラ、抑うつ症状のような精神的症状までさまざま。ただし個人差が大きく、それほど変化がない人も中にはいます。一方で、寝込んだり仕事に行けなくなったりと日常生活に支障が出るほどつらい症状に悩まれる人もいます。
また、気持ちを紛らわせようと、ついカフェインやアルコールに手を出してしまう方もいるかもしれませんが、実はその習慣はNGになることも。自律神経の乱れを引き起こし、不安定な気分をかえって悪化させる可能性があるのです。習慣化している人は、カフェインは1日1~2杯程度、アルコールは毎日の飲酒を避け、週2回ほどで1回につき350mlまでに抑えるのが良いでしょう。

更年期に気分が変動しやすいのは、エストロゲンの減少がセロトニンやドーパミンといった精神伝達物質の産生にも影響を与えるためです。セロトニンやドーパミンは、いわゆる“幸せホルモン”と呼ばれ、心の健康に大きく関係しています。そのためエストロゲンの減少によって幸せホルモンの産生が不足すると、感情のコントロールが困難に。不安感や無気力感を引き起こすことがあるのです。
「更年期うつ」はうつ病ともよく似ていますが、発症する原因が大きく異なります。更年期うつの場合は、更年期障害に伴って起きるのが特徴。そのため医療機関では、更年期にあたる年齢か? 精神的症状以外にものぼせやほてり、発汗、ホットフラッシュ、関節痛、筋肉痛といった更年期特有の症状が見られるか? などが診断のポイントとなります。
うつ症状が表れた際に「何科を受診すべき?」と悩むかもしれませんが、年齢にかかわらず女性が不調を感じたときは、婦人科への受診を検討しましょう。血液検査や超音波検査などで更年期障害と診断されれば、エストロゲンを補うことで改善が見込めます。ただし、更年期症状の治療を受けても改善が乏しい場合は、何か別の病気が隠れているケースも。頭痛やしびれなどがある場合は脳神経外科、めまいやふらつきがある場合は神経内科もしくは耳鼻科、精神的な不調が続くようであれば精神科、ストレスなど体の不調が感じられる場合は心療内科へ受診することをおすすめします。
更年期はホルモンバランスだけでなく、子どもの独立や親の介護などでライフステージも変わりやすい時期です。環境の変化が精神的なストレスを引き起こすことも珍しくありません。精神的症状が強く出ていなかったとしても、長引く場合は要注意。家事や運動、趣味などで気分がまぎれないときは、一度受診を検討したほうが良いでしょう。
更年期を乗り切る上で最も重要なのは、我慢しないこと。不調を感じながらも「大したことじゃないから」と放置してしまうと、症状が長期化したり、場合によっては悪化したりする可能性もあります。
受診の結果、きちんとした診断がついて、心がどのような状態にあるかを理解できれば、それだけで安心感が得られるものです。ネガティブな感情に飲み込まれそうなときは、ひとりで抱え込むのではなく、医師のもとで適した治療やケアを進めていきましょう。
なお、更年期うつで受診した場合は、症状に合わせて以下のような治療法が検討されます。
そのほか、認知行動療法や心身の緊張をほぐすリラクゼーションなども有効です。治療に対する希望や不安などを医師に伝えた上で、自分に適したサポートを見つけていくことが、感情の起伏とじょうずに付き合うためのカギとなるでしょう。

「もしかして更年期うつかも?」と気になったら、まずはセルフチェックをしてみましょう。セルフチェックは更年期うつの確定診断ではありませんが、心身の不調の状態や程度を把握するための1つの目安となります。
以下の項目で当てはまるものが多い、または程度が強いと感じるほど、更年期うつの可能性が高いと言えます。今の心の状態を知るために、ぜひ確認してみてください。
【セルフチェックリスト】
3~4個当てはまる方は注意が必要です。また、3個以下でも、症状が1日中または2週間以上続く場合や、「眠れていない」「食べられていない」「外出できない」「人付き合いが難しい」「家族との意思疎通ができない」「否定的な言動が見られる」などの場合には、早めに専門医への受診を検討したほうが良いでしょう。
そのほか、家族から見て、「いつもと表情や話し方が違う」「身だしなみに無頓着になった」「急に気分の落ち込みが激しくなった」などの変化がある場合も受診の目安となります。
更年期は、心身ともに大きく揺らぐ時期です。体力の低下や老いも感じやすく、意味もなく不安になることもあるでしょう。しかし、日本人女性の平均寿命を考えると、更年期はまさに人生の折り返し地点です。変化に戸惑う気持ちもあるかもしれませんが、不安ばかりに目を向けるのではなく、これからの人生をより豊かに、そして自分らしく生きていくための準備期間と捉えることが大切。更年期うつは多くの場合、時間の経過とともに改善が見込まれます。更年期うつを本格的なうつへつなげてしまわないためにも、必要なときは早めに専門家に相談することを心がけましょう。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
取材・文/生垣育美
産科・婦人科領域の医療現場において医師の事務作業を専門にサポートする産婦人科ドクターズクラークとしての勤務を経て、第1子出産をきっかけにWebライターへ転身。夫・息子と3人暮らし。やんちゃな息子に振り回されながら、なんとか仕事と家庭を両立させる日々……。
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