- 2025.12.12
- スカッと体験談,
突然届いた社長メール「来なくていい」真偽を確かめようと自撮りを送ったら事態が一変
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この日、旅行費用を下ろそうと窓口に出向いた私。ある程度時間がかかると思っていたのですが、数分後、銀行員が戻ってきて告げた言葉に耳を疑いました。
「残高は350円です」
「えっ!? 毎月5万円を40年積み立ててきたんですが……」と、思わず声が出ました。再確認してもらうと、たしかに残高は350円。後日、取引履歴と過去の手続き記録を調べてもらうことに。
この口座は、当初から積立定期(満期分は普通預金へ自動振替)という設定。家計用とは別銀行で、通帳は長らく未記帳のまま。通帳・キャッシュカード・銀行印は「もしものとき」に備えて同じ引き出しに保管していました。暗証番号も覚えやすい数字でした。
誰がそんなことをしたのか。頭に浮かんだのは、やはりA子でした。しかし証拠もないままでは決めつけられません。銀行員に協力してもらい、さらに詳しく調べたところ――。
銀行の調査結果では、約20年前に積立定期の一部が窓口で中途解約されており、当時の受付記録の控えに代理人欄としてA子と同姓同名の記載が読み取れたとのこと。当時は現在より本人確認手続きが簡素で、通帳(または定期の証書)と届出印、委任状、代理人の本人確認で受理される運用があったそうです。
さらに、その後も満期や毎月の自動振替で普通預金に入った資金が、ATMで継続的に引き出されていた履歴が判明。ATM取引はキャッシュカードと暗証番号が使われており、カードが持ち出されていた可能性も考えられる、との説明でした。
思い返せば、A子がまだ家にいたころ、保管場所を教えてしまっていたことがあります。「何かあったときのため」という親心でしたが、通帳・印鑑・カードの同一保管や推測しやすい暗証番号は不用心でした。長期間の未記帳も重なり、20年前の中途解約でまとまった原資が減り、その後の毎月分も都度引き出されていった結果、残高350円という事態に気付けなかったのだと思います。
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