「一歩も外に出たくない…!」ひきこもりを決め込むも…現実はそう甘くない!? #五十路日和 124
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40歳で乳がんの告知を受けた島野たみこさんの、乳がんの体験を描いたマンガ連載「40歳独身で乳がんになりました」
私の現状を説明すると、妹は驚いていましたが、落ち着いて話を聞いてくれました。
今日あったこと、がんについて初めて知ったこと、よくわからなくて不安なことを妹に話し続ける私。
話しながら、「妹は気配りがじょうずなやさしい子で、私が望まない言葉は絶対言わない。私はそれをわかっていて、妹に打ち明けたんだ」と気付きました。
そして、妹に話をしたら絶対に地元に帰ることをすすめてくれると私はわかっていたし、背中を押してほしかったんだなと思いました。
話すことで自分の考えがまとまったということもあるかもしれません。
地元に戻ることを前提で上司に相談してみよう、もしダメだとしてもとりあえずの治療費は大丈夫だろう、まずは地元の病院のことを調べてみよう。
もしダメだったら40歳無職独身の姉が爆誕することになるけれど(笑)。
今後はとりあえず地元に戻る準備を進め、大体の治療方針がわかってから両親に報告しようと思いました。
両親にすぐ報告するのをためらったのは、罪悪感があったからです。
子どもたちが巣立ち、仕事もひと段落して、ゆっくり老後を過ごそうとしているときでしたから……。
せめて「大丈夫だよ!」と少しでも心配をかけないような報告の仕方ができたら良いと思ったのです。
妹と話すことでとりあえず少し方向性が決まりました。
がん治療のイメージが苦しそうで怖いというのは、私が実態を知らないから。
治療をしたくないわけではないということに気付いたのです。
このがんを乗り越えることができるかどうかは別として、とりあえず挑むことになりそう。
先生は「先走って仕事を辞めちゃいけない」と言っていました。私も辞めたいとは思っていませんでした。
でも、仕事を続けることを前提にした思慮が私にはできませんでした。
自分がそういう人間だとわかっているなら、地元に戻ったほうが良いだろう、自分の気持ちを無視したら後悔しそうと思いました。
あのときの決断から約1年。今の私は地元に戻った決断を後悔していません。
でも、さらに1年後の私が後悔していないとは言い切れませんが。
妹には感謝してもしきれないくらいお世話になりました。「ごめんね」って言うと嫌がるから言わないけれど、いっぱい「ごめんね」の気持ちもあります。
次回は、両親に自分が乳がんだと伝えたときのお話をします。
監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)
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