ツヤなし肌&パサつき髪の悩みがスッキリ!更年期世代のお手入れは「オイル」が鍵だった【体験談】
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40代になりプレ更年期~更年期に突入すると、シミができたり増えたりを実感する人がいます。どうしてそうなるのか、その理由について加齢や女性ホルモンの変化などと併せて皮膚科医の馬場直子先生にわかりやすくご解説いただきました!
シミは皮膚の中にあるメラニンという褐色~黒い色素が過剰に蓄積するために起こります。皮膚は一番外側にある表皮とその下にある真皮という組織で構成されています。表皮には表皮細胞(ケラチノサイト)と表皮の一番下にある色素細胞(メラノサイト)などがあり、紫外線を浴びると色素細胞でメラニンが生成され、表皮細胞に分配されます。色素細胞からメラニンが過剰に作られたり、分配されたメラニンをたくさん持つ表皮細胞がなかなかはがれ落ちず、過剰に蓄積することでシミとして目立つようになってくるのです。
なぜ、シミができてしまうのでしょう。そして、40代以降にできる・増えてしまうのはなぜなのか……。主な原因は4つあります。
原因1 肌のバリア機能の衰え
原因2 ターンオーバーサイクルの崩れ
原因3 女性ホルモンバランスの崩れ
原因4 活性酸素の増加
紫外線を浴びることで、色素細胞(メラノサイト)の中にあるチロシナーゼという酵素の働きが活発になり、メラニンが生成されます。
肌には、紫外線のダメージを抑えるためバリア機能があります。バリア機能を主に司る組織は、表皮細胞(ケラチノサイト)の死骸がぺちゃんこになり、屋根瓦のようになって表皮を覆う薄い層(=角層)と、その上にある皮脂膜です。概ね40代以降、皮脂分泌量が減少したり、角層のセラミドや天然保湿因子となるタンパク質が減少したりすることで、角層の水分保持力が低下。肌が乾燥しやすくなり、バリア機能が低下してきます。バリア機能が弱くなると、紫外線の肌への透過性が高くなり、紫外線による影響を受けやすくなることが、最近の研究でわかってきました。
つまり、年齢とともに肌のバリア機能が衰え、肌が乾燥しやすくなると紫外線のダメージを受けやすくなってメラニンの生成が増え、シミを発生させてしまうのです。
表皮細胞は約28日周期で新しい細胞に生まれ変わるターンオーバー(新陳代謝)を繰り返しています。そのため、色素細胞からメラニンをもらった表皮細胞も徐々に表皮へと押し上げられ、やがてはがれ落ちます。ちなみに色素細胞は表皮の基底層(一番下の層)にずっと留まっており、ほかの表皮細胞のように上昇してはがれ落ちることはありません。しかし、メラニンが過剰に生成されたり、ターンオーバーサイクルが崩れたりすると、メラニンを持つ表皮細胞が長く表皮に留まり、色素沈着=シミを引き起こします。
実はターンオーバーのサイクルは年齢によって異なります。なぜなら、年齢を経るにつれ、新陳代謝が衰えるから。また、細胞の老化現象により、細胞分裂する能力が低下すること、血行が悪いことも原因として考えられます。40代のターンオーバーサイクルは約55日、50代は約75日周期と考えられています。サイクルが長くなるにつれ、皮膚の再生能力が低下しメラニンの排出機能が衰え、シミができやすくなります。
女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)がありますが、プロゲステロンには、メラニンの生成を促進する働きがあります。妊娠中や授乳中、そして30代後半になり卵巣機能が衰えてくると、エストロゲンの分泌量が徐々に減少。個人差が大きいので一概には言えませんが、40~50代になるとエストロゲンの分泌量はピーク時の半分くらいになることもあります。
これにより、エストロゲンとプロゲステロンのバランスが変化。妊娠中、更年期にはエストロゲンの減少に呼応するようにプロゲステロンの分泌が増え、メラニンの生成が促進されやすくなります。
活性酵素は老化を促す原因物質の一つとされており、活性酵素がメラノサイトを刺激してメラニンが過剰に生成されます。活性酸素は紫外線を浴びることで発生しますが、加齢や喫煙、ストレスなどにより増加。作られた活性酸素をすぐに分解し、無害化する酵素が減ってしまうため、活性酸素が増えてしまいます。
シミは肌にメラニンが蓄積することで起こるもの。紫外線だけでなく、更年期に見られるホルモンバランスとターンオーバーサイクルの崩れも主な原因で、40~50代に発生・増加しやすいんですね。また、睡眠不足や過労でもシミが増えるそうです。実はシミにはいろいろな種類があります。どんなものがあるのか、次回から紹介していきます!
取材・文/杉田リエ(51歳)
大学生と高校生の母。第二子出産を機にフリーライターに。46歳のとき社会福祉士の資格を取り、ケースワーカーとして社会復帰。現在の悩みは教育資金と心&体の健康。愛猫の姿に癒やされます。
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