「一歩も外に出たくない…!」ひきこもりを決め込むも…現実はそう甘くない!? #五十路日和 124
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そんなある日、夫から「タバコを吸う量が自然と減ってきた」との報告。なんとなくタバコが欲しくなくなってきたというのです。
夫は今年で45歳。アラフィフに突入したこともあり「やっぱり年を取ると吸えなくなるのかもね~」と、笑いながら話していました。
それでも1日に1箱はタバコを吸っていましたし「タバコの量が減った分、葉巻にお金を出せるわ~」と、喫煙を楽しむ様子に変わりはありませんでした。
しかし、徐々に夫の体調に変化が現れました。タバコを吸うと、どこか息苦しさを覚えると言うのです。
私はとうとう病気になったのでは!? と思い「病院へ行ってみたら?」と受診を促しますが、「今度、会社の健康診断があるから、それで様子を見るわぁ~」とのこと。
そのときの夫はちょうど風邪をひいていたこともあり、「風邪が治ったら元に戻るかな?」と言いながらも、完全にタバコをやめることなく過ごしました。
その後、予定通り健康診断を受けた夫。結果はなんと、肺気腫の疑いがあるため追加で検査を受けるよう指示が記載されていたのです!
これまで健康診断で何も指摘を受けたことがなかっただけに、夫は驚きを隠せない様子でした。
「肺気腫ってタバコが原因でなる病気だっけ?」と、聞く夫。私は「そうだと思う」と答えました。夫は沈黙ののちに「疑いだから、まだ違うかもしれないよね?」と、このときはまだ楽観的なことを言っていましたが、「病気かもしれない」という現実を受け入れきれず戸惑っていました。
その後、夫は呼吸器内科を受診しはっきりと「肺気腫」と診断されました。さらに先生によると、そこそこ進行した状態とのこと。初期段階では自覚症状が乏しいという特徴があり、息苦しさが出るころには、夫のように悪化しているケースが多いとも説明を受けました。
その後の夫は、初めての持病に意気消沈。「もう吸う気になれない……」と、きっぱりとタバコをやめました。
どちらかと言えばプラス思考な夫でしたが、「俺も酸素吸入器が必要になるのかな……。もう長生きはできないのかな……」と、弱気な発言をするほどショックだったようです。
若いころからタバコを吸い続け、体への影響はわかってはいたもののそう簡単には病気にならないと過信していた夫。私も「タバコは夫の生きがいなんだ」と容認し、体を気づかった訴えが強くできていなかったことに深く反省しました。
「百害あって一利なし」まさにその言葉を身をもって実感した体験になりました。
夫はこれまでまったくしていなかった運動を始め、自身の健康に気をつかうようになりました。今では、週に2回の水泳、その他の日はランニングや筋トレなど、体を動かすことが日課になっています。そんな夫の様子を見て、私も自分自身の年齢や健康を気にするように。夫よりも8歳年下とはいえ、私もアラフォー世代であることに改めて気付かされました。
これからは、夫の肺気腫が悪化しないことを願いながら、夫婦で健康に配慮した生活を目指していきたいです。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)
獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開院。2024年に新鎌ケ谷くぼた皮膚科泌尿器科を開院、日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門は泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。著書に『EDかも!?と思ったら読む本』(自由国民社)がある。
取材・文/ささきなみ
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