仕事人間だった義母が一変、孫にフィーバーに!義母の突然の決断に戸惑う家族
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30代が始まろうとした矢先に思いもかけない病気を発症した私。右顎下にしこりができていましたが、ネットで検索しても大概は「良性の瘤(こぶ)だから気にしなくて良い」と書かれていたので安心していたのですが、結果が違っていてがくぜんとした私のお話です。
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職場の同僚とも仲良くなり、仕事にも慣れてきて充実した日々を送っていたある日、友だちに「自宅でエステサロンを開業している人がいるから行ってみないか」と誘われ、行くことにしました。顔が少しふっくらしてきて、右耳下の顎の辺りも筋肉の付きが良くなったのか少し腫れ気味になってたのが気になっていたので、行ってみることにしたのです。
私の顔を触るなり、「すごい腫れているね」と指摘されました。やっぱりプロの人は、触るだけでわかるのだと思って「そこを重点的にやってください」とお願いしました。しかし、「いや、あまり触らないほうがいいよ。筋肉が腫れてるだけじゃないみたいだし。しこりみたいな硬いものがあるから病院で診てもらったら?」とアドバイスを受けました。
たしかにしこりのような硬いものが出始めていましたが、触っても痛くなかったし少し腫れてるくらいなので「病院は行かなくてもいいや」と軽く考えていました。そんなとき、日を追うごとにしこりが大きくなり目立ち始めたころに歯を抜いたことを思い出し、念のためいつもの歯科医院へ行くことに。
症状を説明して口の中を見るなり、「この腫れは歯から来るものじゃない。そもそも腫れている部位が違う」と言われ、「では何ですか?」と質問すると「恐らく耳下腺の腫れでしょう。近所の耳鼻科に紹介状を書くから行っておいで」と言われました。
早速、近くの診療所に行き耳の中を検査しましたが、「ここではわからないので総合病院で診てもらってください」と言われ大きな病院を受診しました。
総合病院の耳鼻咽喉科で腫れている個所の細胞を取って検査してもらいました。「しこりは良性の瘤(こぶ)みたいなものだから気にしなくても良いけど、まだ若いから目立つし取っておいたほうが良いかも。一応、細胞の中を詳しく検査してみますね」と言われ、「次は結果を知らせますので3週間後に来てください」と言われました。
その後、病院に再度行ってみると「思っていた結果と違っていました。細胞の中から悪性の腫瘍が見つかりました。腺様嚢胞癌(せんようのうほうがん:分泌腺から発生する悪性腫瘍でまれな腫瘍の1つ)です」と。
聞いたことのない病名でした。さらに続けて「耳の下の耳下腺にできる珍しいがんです」と診断されました。「転移する可能性があるので、手術で取りましょう」と言われ、早速日程を決めて手術しました。
初めての全身麻酔で5時間かかり、腫瘍を取り除いてくれました。4cmほどの塊が顔から出て来て、その後も念のため放射線と抗がん剤治療を受けました。
その後もがん専門の病院へ定期的に通っていますが、転移もなく普段通りの生活を送っています。抗がん剤は副作用が軽いものを使いましたが、それでも入浴時にはそうめん束ほどの髪が抜けました。放射線も何ら影響もなく、アラフォーの今では半年に1度の経過観察で済んでいます。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/高島雅之先生(たかしま耳鼻咽喉科院長)
日本耳鼻咽喉科学会専門医、日本睡眠学会専門医。金沢医科大学医学部卒業。金沢医科大学耳鼻咽喉科で講師を務めたのち、2007年に開院。「病気の状態や経過について可能な範囲でわかりやすく説明する」ことをモットーに地域医療に従事。「宇都宮スリープセンター」を併設し睡眠医療にも携わる。テレビやラジオなどメディアでも、いろいろなジャンルにおいて医療情報を発信。著書に『専門医が教える鼻と睡眠の深い関係 鼻スッキリで夜ぐっすり』(クロスメディア・パブリッシング)があり、Amazonのカテゴリー7つで1位を獲得。
取材・文/ななこ
イラスト/エェコ
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