
人口約2.73億人のインドネシアには、300以上もの異なる民族が暮らしているそうです。2018年から約2年半の間、私たち家族は夫の転勤によりインドネシア第二の都市スラバヤ市に滞在していました。首都ジャカルタの大都会のイメージと違い、繁華街以外は一軒家がぎっしりと立ち並ぶのどかな住宅街。そんな常夏の国で穏やかな人々の生活に触れるうちに、日々の生活における心の持ちようを学びました。
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たくさんのインドネシア人との出会い

私が出会ったインドネシア人は、夫の会社スタッフ、運転手、語学学校の先生、ヨガの先生、医師、たくさんのお母さんたちでした。皆、驚くほど元気で穏やか。この性質は出会ったどのインドネシア人にも共通していたので、国民性なのかもしれません。
そして、多くの大人が子ども好きなのを感じました。例えばマンションの管理スタッフの方はいつも子どもの名前を呼んであいさつしたり、話しかけたりしてくれました。運転手さんも、わが家の子どもをまるで自分の子のように大切にしてくれました。
ただ、初めの6カ月は水道管が破損する、部屋が突然停電する、エアコンの吹き出し口から大量の水が落ちてくるなどトラブルの連続で、言葉もちゃんと話せず不安なときもありました。でも、インドネシアの方はおおらか。ニコニコしながら来て、鼻歌交じりで修理する方が多かったです。
常夏の環境だからなのか、私が出会ったインドネシア人はゆったりしていて、きちっとしたことが当たり前の日本人の私にとってやきもきすることも度々ありました。でも、それ以上に子どもへの温かい愛情が伝わってきました。
歌って踊って、とにかく陽気なインドネシア人

インドネシアの方々はとにかく陽気です。ショッピングモールやレストランなどに行くと、どこかしらの場所で歌声が聞こえたり、レストランでダンスイベントをしていたり、誕生日のお祝いもレストランを半分以上貸切って盛大にしていたりと楽しいことが大好きです。
一度、インドネシア人同士の結婚パーティーに出席したことがあるのですが、親戚、友だち、職場の仲間、近所の方まで200人近くの方が順番にお祝いのあいさつに来ていました。厳粛な結婚の儀式は家族でおこない、パーティーは盛大にする方が多く、結婚する2人に関わる多くの方がお祝いに出向くそうです。
正装はインドネシア特有のバティック(ろうけつ染め)の生地で作られた服で、男性は長袖のシャツ、女性はワンピースなどを着て参列します。家族全員でおそろいのバティックの生地で服を作って着ていた家族も多く、仲の良さを感じました。