
コロナ禍になり2年がたち、人付き合いにも大きな変化がありました。感染を防ぐために高齢の親に会うことを控え、友人関係も縁遠くなるという状況に。そんな中で心を支えてくれたのは、会えなくても気に掛けてくれる家族や友人、子育てを通してできたママ友の存在でした。
加齢による悩み、子育てや夫婦関係の悩みなど、ともに年を重ねてきたからこそなんでも相談できる間柄の人たちの大切さを実感した体験をお伝えします。
完全リモートでも家族は最大の心の支えに

親戚の多くが感染者数の多い東京在住ということもあり、2年前から現在まで会うことを控えています。親は高齢ですし、私の夫も私と同い年の44歳で基礎疾患があるので、互いに感染させ合うことを防ぐため、苦渋の決断でした。折に触れて集まっていた私たち親戚は、急に会えなくなった寂しさをひしひしと感じていました。
そんな寂しさを払拭するため、完全リモート交流という方法を取ることにしました。時々きょうだいやいとこの家族、両親とビデオ通話でつながって近況報告をするようになり、長い時間をともに過ごしてきた親族との対話をよりいっそう大事だと思うようになりました。
時には相談して同じメニューを作り、リモートで一緒に食べながら、「みんな年を取って、昔より飲んだり食べたりできなくなったね」「ビールは糖質オフが良いね」などと、メタボ世代の話題をしみじみ話すことも。また、お互いにおすすめの一品料理や飲み物を紹介し合っては、楽しい時間を過ごしています。
画面越しに成長した孫の顔をうれしそうに見る親や、きょうだいやいとこ同士で会話が弾むと、会えない中でも家族の絆を感じます。
今も変わらない付き合いの長年の友人

家族の他にも、私には何かあったときに必ず気に掛けてくれる友人たちがいます。例えば、私の住む場所で地震があれば真っ先に心配してくれたり、近くで起きた事件をニュースで知ると連絡をくれたりします。また、35年以上もお互いに誕生日を祝い合う友人も。その友人たちと46歳になった今でも変わらぬ付き合いができていることに、心から感謝しています。
ですが、子育てがひと段落し始めた44歳という年齢になったとき、コロナ禍で思うように友人と会えなくなったことで、心にぽっかりと穴が空いたようになりました。お互い親になり、年を重ねて夫婦関係や子育ての悩みなどなんでも相談し合える友人とは、会えば昔と変わらない関係です。その友人と会える貴重な機会がなくなり、心のよりどころを失ったように感じました。
そんな寂しい気持ちを埋めようと、以前よりも気軽にメッセージを送り合い、他愛もない話題で盛り上がるように。そして、今は会えないけれど、こうしてやり取りを続けることで友人の存在を近くに感じられると思うようになれました。40代後半になり、お互いに日々変化する悩みをわかり合える友人は、家族と同様に会えなくても心の中にしっかりと存在を感じています。