
75歳になる私は、妻と仕事で海外暮らしの息子夫婦、近くに住む娘夫婦とその娘に恵まれて幸せな老後生活を送っています。今年19歳になる孫娘はかわいくて賢くて、まさに生きがい。彼女のためにも健康を維持しようと1万歩歩くことが日課です。ある日、いつものように散歩に出かけると……?
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あなたは一体、誰?
外出先で、「おじいちゃん!」と見知らぬ若い女性に肩をつかまれてビックリ。「私は、あんたの息子が捨てた元妻の娘、あんたの孫のリナ」と言うのです。
よく見れば、20年ほど昔に息子が別れた元嫁にそっくり。あのときは大変でした。結婚してすぐ元嫁が出産するも、彼女の浮気が発覚して離婚することに。元嫁は息子との子だと言い張るも、調べてみれば父娘の可能性はないと判明……。そのまま生まれた子を連れて姿をくらましてしまったのです。
「母は先月他界した。父親に会いに来たのに海外だなんて……! 養育費も払わなかった父親の代わりに、あんたが私の結婚費用を出して」というのがリナさんの主張。「生前相続代わりに300万!」と言い捨てて行ってしまいました。
そこに、今度は本当の孫娘が登場しました。今の出来事を話すと、「その人、叔父さんの実子じゃないって知らないんじゃ? 母親から、娘を捨てた薄情な父親って聞かされているかも」と言うのです。
孫は「次に会ったら真実を伝えるべき」と言いますが、母親を亡くしたばかりというリナさんがかわいそうで、私はどうすべきか迷っていました。