- 2025.10.24
- コレステロール値改善, LDLコレステロール,
「ヤバい…」40代から悪玉コレステロール増加!コレステロールを下げるには?【医師解説】
人間ドックなどの健診結果にある「脂質代謝」。特に注意喚起がないとスルーしてしまうかもしれませんが、3年前、5年前と比べて増えている方もいるのではないでし …
ウーマンカレンダー woman calendar

「子宮頸がん」というがんを知っていますか? 子宮にできるがん、ということくらいはわかっていても、どのように発症するのか、どんな人がかかりやすいのか、といったことはまだ知られていないかもしれません。最近は20~30代女性の発症が増えているということですが、40~50代女性も発症しており、油断はできません。40~50代女性が子宮頸がんについて知っておきたいことを産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。
監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)
2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
★関連記事:子宮がんは実は2種類!「年に1回検診を受けているから安心」の落とし穴【医師監修】

子宮頸がんとはどんな場所にでき、なぜできてしまうのでしょうか。
「子宮頸がんは、子宮の入り口付近の細くなった部分の頸部にできるがんです。
性交渉によるヒトパピローマウイルス(HPV)感染によって起こります。男性性器がウイルスに感染した状態で、避妊せずに交渉することで女性性器に感染するのです。
ただ、HPV感染は性交渉による“風邪”のようなもので、珍しいものではありません。女性の50%以上が一度は感染するウイルスとされており、感染しても90%以上は免疫力により自然治癒します。
しかし、自然治癒できなかった残りのウイルスが持続感染して細胞ががんに変化することで発症してしまうのです」(駒形先生)。
「HPV感染してから、がん細胞に変化するには、一般的には10~20年かかるといわれています。ですから、20代や30代のとき、避妊ナシで性交渉した経験がある女性は40代や50代で発症するリスクがあると言えます。
また、40代や50代の夫婦は避妊ナシの性交渉が多いと思います。パートナーがHPV感染していないとは言い切れないので、誰でもリスクがあるのです」(駒形先生)。
子宮頸がんにかかると、どんな症状を感じるようになるのでしょうか。
「初期症状は見られないという表現をよく見ますが、正確には初期症状がわかりにくいと言えます。
主な症状は不正出血ですが、量がとても少ない場合があります。おりものに少し血が混じるというケースも多いです。他に性交渉のときに下腹部が痛む、下腹部が張って鈍痛がするなどの症状があります。
おりものに血が混じる程度なら大丈夫と思っている方も多いのですが、おりものに血が混じっている=不正出血です。
血液が出るべきでないときに出た場合は、量や色に関係なく、なるべく早く婦人科を受診してください。不正出血を放置すると、がんが進行してしまう恐れもあります」(駒形先生)

「避妊ナシの性交渉をしたことがある人すべてがかかる可能性がありますが、中でも以下のような場合はリスクが上がります。
性交渉の数が多くなればなるほど、かかる可能性が高くなるため、出産回数が多い人はリスクが高まります。また、ストレスフルな環境と喫煙という要素は、免疫力と関係があります。免疫力が高ければ、ウイルス感染しても自然治癒させることができます。ストレスや喫煙は免疫力を下げることで知られています。
ちなみによく“セックスパートナーが多い”ということが子宮頸がんのリスク要因として上がります。たしかに性交渉の数が多くなればなるほどリスクは高くなりますが、たとえパートナーが1人であってもその人がHPV感染していればかかります。必ずしも相手の人数だけが理由ではないと思います。
同様に、“初交年齢が低い”ということも挙げられますが、初交年齢が低くてもその後性交渉が多くなければリスクは低いので、これも一概には言えません。
そのような風潮から受診控えをする女性もいるようですが、気にせず受診してほしいと思います」(駒形先生)。

「自治体や企業の検診に“子宮がん検診”がありますが、これは子宮頸がんを検査するものです。40歳以降の女性に推奨されることが多いと思います。
検診で早期発見されれば、子宮頸がんは予後が良いがんとされています。進行すると全身に転移する可能性もある怖いがんです。年に1回は必ず子宮がん検診を受けて欲しいですね。
子宮頸がんはワクチンで予防できる唯一のがんですが、最も有効な接種時期は初交前とされています。40代、50代はすでに感染しているケースがあり有効性は低くなります。3回接種が必要で、合計4万5000円ほどというコストの課題もあります。
現実的には年に1回の子宮がん検診を受け、ストレス回避をして免疫力を上げる努力をすることが子宮頸がん予防につながると思います」(駒形先生)。
不正出血を放置している人はすぐに受診&ない人も年に1回は子宮がん検診を必ず受診。この2つを守れば子宮頸がんの進行は防げるようです。なお、駒形先生から「今の40代、50代女性は体力と仕事量が合っていない」という指摘がありました。家事でも手を抜けるところは抜いて、ストレスをためこまないようにしたいですね。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
取材・文/岩崎みどり(49歳)
ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。
イラスト/村澤綾香
あなたの体験談も教えて! 抽選でギフト券進呈
閉経を間近に迎える40代後半、50代前半の女性にとって気になるのは自分の体の変化ではないでしょうか。中でも気になるのが、腟・子宮・卵巣といった女性特有の機能。生理がなくなることで生...
続きを読む更年期は体がいろいろと変化する時期。尿は健康のバロメーターの1つですが、更年期になってから今までとちょっと違う、と感じたことはありませんか。今回はその中でも、尿のにおいと泡立ちにつ...
続きを読む運動ゼロ、食事制限ゼロ! 1日3食を栄養バランスよく食べることで健康的に痩せる! そんな食事の「黄金バランス」を編み出し、3,000人以上をダイエットに成功させた管理栄養士の三田智...
続きを読む閉経に向かう過程で女性ホルモンのエストロゲンは減っていくのが一般的です。しかし、一部では閉経に近づいている、または閉経後にもかかわらずエストロゲンが減らない場合があるそうです。一体...
続きを読む人間ドックなどの健診結果にある「脂質代謝」。特に注意喚起がないとスルーしてしまうかもしれませんが、3年前、5年前と比べて増えている方もいるのではないでし …
若いころに比べておならが出やすくなっていると思っていたら今度は……。40代以降の女性の体の悩みで尿漏れは定番ですが、実は便漏れも悩みの一つ。病院に行くほ …
誰にでも訪れる更年期。しかし、具体的に更年期の症状がどんなものかを把握しているという方は意外と少なく、どんな症状が訪れるのかと不安に感じているという方も …
暴飲暴食をしているわけでもないのに、40代後半になると体重が増えた、コレステロールの値が増えたといった悩みが聞かれます。今回は、その中のLDLコレステロ …
体型の悩みの上位にランクにするぽっこりおなか。おなかにたまっているのは余分な脂肪の塊だけと思っていませんか。実は40代、50代女性の場合は単なる肥満だけ …
ほんのささいなことで感情的に怒ったり、怒鳴ってしまったり。若いときはこんなことなかったのにと、今度は落ち込んでしまったり。イライラばかりしていると、周囲 …
乳がんのがん細胞は女性ホルモンであるエストロゲンの影響によって増殖するといわれています。閉経するとエストロゲンは減少するはずですが、乳がんの好発年齢はな …
「最近、家族やパートナーの前などでよくおならをしてしまう」と感じたことはありませんか。若いころはもう少しおならをコントロールできていたような……。原因は …