仕事人間だった義母が一変、孫にフィーバーに!義母の突然の決断に戸惑う家族
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トイレで大きいほうをすると、血のような赤いものが付くと気付きました。場所が場所だけに、病院を受診するのも気が引けた私でしたが、覚悟を決めて病院へ行ってよかったと思った体験談です。
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40歳を過ぎたある日、トイレで「便に血が付いているかもしれない」と気が付きました。血はほんのわずかで、よく見ないとわからない程度。それから注意するようにしましたが、血らしき付着の頻度も月に1回ほどです。「たぶん慢性的な便秘のせいだろう」と特に気にせず、そのまま過ごしていました。
しかし、次第に血が付着した便の回数は増えていき、排便痛や生理がない日にも血液らしきものが付くようになっていました。それから2年後、ようやく病院に行ったほうがよいと思い始めたのです。
しかし、「恥ずかしい!」という気持ちが勝り、早々に決心はにぶります。どうしたものかと考えた末に、大腸がん検診を受けてみることにしました。便に血液が付着しているかがわかる検査なので、家で済ませられます。
早速、検査キットを近所の小さな病院でもらい、すぐに便を取って持っていきました。検査の結果は陽性。先生から「痔はありませんか?」と聞かれましたが、心当たりはありません。その病院では詳しい検査ができなかったので、内視鏡検査ができる総合病院に行くことになりました。「結局、おしりを人に見せることになるのか……」と、がっかりしたことを覚えています。
大腸内視鏡検査は、朝から始まりました。まず下剤を飲んで、腸を空にする必要があるのです。2Lの液体を2時間ほどかけて飲んでいきます。何人か同じ時間に始めた人たちと、トイレに行ったり来たりしていました。私は腸の動きが悪いらしく、なかなかすっきりしません。他の方たちは次々と検査室へ進み、順番は最後になっていました。
そして、いよいよ内視鏡検査が始まりました。内視鏡は、小型のカメラで直接映像を見ながら異常を見つけたり治療したりする医療器具です。横になって体を少し丸くした状態でおこないました。初めての体験にとても緊張……。麻酔をかけて寝ている間に検査することもできたのですが、私は無麻酔を選びました。
その結果、直腸に2cm以上の大腸ポリープ(大腸にできる「いぼ」のような隆起性の病変)があることがわかったのです。その場で切除のお願いをして、検査は終わりました。
結果を待つ1週間はとても長く感じられました。病理検査の結果は「腺腫(せんしゅ:大腸内視鏡検査中に最も多く発見されるポリープで腫瘍)」。良性腫瘍で、がんではありませんでした。検査の際にポリープを取り切れているので「翌年に経過観察の検査を受ければよい」とのこと。とりあえず胸をなで下ろしました。
考えてみると、もう少し早く病院へ行けばよかったと反省しています。腺腫は悪いものではありませんが、がんになることもあるそうです。気になってからすでに2年経過していたので、もう少しそのままにしておいたら大変なことになっていたかもしれません。痛みも特になかったので、検査でしかわからなかったと思います。勇気を出して病院へ行って正解でした。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/里村仁志先生(里村クリニック院長)
消化器疾患が専門。2003年 獨協医科大学医学部卒業、2005年獨協医科大学第1外科、2016年さいたま赤十字病院外科を経て、現在に至る。
文/木鈴しの
イラスト/マメ美
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