
大河ドラマがきっかけで歴史に興味が湧き、本を読むようになりました。そのなかでもすっかりハマっているのが、歴史人物たちを題材にした本。多くの輝かしい栄光から挫折、そして恋愛模様まで、本の中で繰り広げられる物語は、ドラマや映画では描かれていない細部まで詳しく載っています。
しかし加齢のせいでしょうか、歴史物語を理解するまで結構時間がかかる私。でも、ある秘策で学びを広げながら、推し歴史人物を深堀しています。
推し歴史人物との最初の出会いは「西郷どん」

2018年1月から始まった大河ドラマ「西郷どん」。西郷隆盛を俳優の鈴木良平さんが演じていました。原作は林真理子さん、脚本は中園ミホさんということで、勇気と実行力で時代を切り開いた愛にあふれるリーダーを女性の視点から描くと話題になっていました。当時、まだ読書ブームは来ていなかった私ですが、有名な作者と脚本家の手掛ける大河に興味を持ち、ドラマを見てみました。
西郷隆盛の生涯を描いたストーリーはとても奥が深く、私にはただのドラマの感覚で気楽に見られるものではありませんでした。ドラマを見ていくうちに、西郷隆盛の生きざまにときめいていました。
とはいえ、学生のころの私は大の歴史嫌いでテストのために仕方なく勉強していたくらいだったので、歴史に関する知識はほぼ皆無。そのため、ドラマを見ていても、ストーリーの背景がちゃんとわからず本当のおもしろさの半分も理解できていなかったと思います。
歴史を理解できていないせいで本当のおもしろさを味わえない自分をとてもはがゆく感じましたが、そのときは何の対策もできないまま大河ドラマを見終えてしまいました。
読書ブーム到来で、歴史がつながってきた

それから1年後、私に読書ブームがやって来ました。家の近くにお気に入りの図書館があり、そこで恋愛から推理小説まで多種多様な本を読み始めたのです。大河ドラマがきっかけで歴史にも興味を持っていたので、歴史人物の本も読んでみました。しかし、歴史の知識がかなり浅い私……。いきなり難しい歴史小説を読んでも言葉すら難しく、最後まで読み切ることができませんでした。
ところがある日、図書館内をうろうろしていたら、背表紙などに漫画のヒロインのようなすてきな顔立ちで歴史人物が描かれている本を見つけたのです。児童向けの本でしたが読んでみることにしました。そしたらなんともわかりやすく、時代背景からできごとの解説まで丁寧に書かれています。しかも時々イラストまで入っていますし、親切に漢字に振り仮名まで付いているので、歴史が嫌いだった私にも楽しくスラスラ読めました。
私は児童向け歴史人物本にすっかりハマってしまい、借りられる歴史人物をコツコツ読みました。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康から坂本龍馬、もちろん西郷隆盛も。少しずつ私の頭の中で歴史の流れがつながってくるようになりました。