
私は40歳の会社員。大学卒業後は兄が社長を務める工場で、大好きなモノづくりをしています。特に、新しい部品を作ることが生きがい! 最近では仕事ぶりが評価され、ちょっとだけ昇進して部下もできました。そして、上司が受け持っていた超お得意様のヤハシ会社の担当を引き継ぐことになったのですが……。
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新社長からかかってきた1本の電話…
「そういえば今度、ヤハシ会社を受け持つことになったんですよね?」
ある日の仕事中、私は後輩からそう声をかけられました。ヤハシとは超が付くほどのお得意様です。前の社長から娘さんに代替わりをするため、私が新しく担当することになりました。娘さんが同世代と聞いて、会うのを楽しみにしています。
実は、前任のときから特注の新製品を請け負っていて、試行錯誤の末に完成した自信作を持って明日初めて会社を訪れる予定だったのですが、その新社長から突然電話がかかってきたのです……。
「お待たせいたしました。今度御社の担当になりました、よろしくお願いいたします。」
「あ~、私アケミwよろしく~♪♪」
随分とフランクな感じで少し驚いたのですが、アケミと名乗った新社長は、さらに驚く発言をしたのです。
突然のキャンセル
「あのね、この前の注文、全部キャンセルねw」
なんと、納品日前日というタイミングで、注文のキャンセルを告げられたのです。新社長は、別の下請け業者なら半値でやってくれると言い、「半値にしないならキャンセルよ」と無理な要求をしてきました。私は、今回のこの製品は前任から指定されて作ったもので、試行錯誤の末にやっとでき上がったと伝えます。そして、半値ではどこか手を抜かない限りこの製品は作れない、と主張したのですが、一方的に電話を切られてしまいました。