「みぞおちが痛い」産後のストレスかと思っていたら…2週間痛みが続き、緊急入院・手術の事態に
産後の疲れとストレスがたまっているのだから、体調不良も当たり前のことだと思っていました。そんなある日、医療機関を受診してみたところ、医師も驚きの診断があ …
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息子がまだ幼いときに夫の浮気で離婚し、現在シングルマザーとして仕事に子育てに奮闘している私。気が付けば息子ももう小学校6年生で、自分のことはある程度できる年齢にまで成長しました。息子に手がかからなくなったことを寂しく思いつつも、これからは自分の時間も大切にしようと思っていた矢先のこと。まさか、病院であんな体験をするなんて……。
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私は若いころから生理の出血量が多く、多いときは昼でも夜用のナプキンが手放せないほど。加えて痛みも強いため、月に一度の生理をとても苦痛に感じていました。
ですが、私はシングルマザーとして、仕事や家事、育児などをひとりですべてこなさなければなりません。仕事が休みの日は昼まで寝てしまうほど疲れており、「ただ生理がつらいだけで病院に行くのも……」と思っていました。
それに私は現在42歳。早い人ではそろそろ生理不順などが始まっているという話も聞きます。「もうすぐ閉経するのだから」と考えた私は、そのまま体の不調を放っておくことにしたのです。
ところがそんなある日のこと、仕事をしていた私は我慢ができないほどの生理痛に襲われます。おなかを温めてみても鎮痛剤を飲んでも痛みは増すばかり。これまでに何年も生理の痛みとは付き合ってきましたが、鎮痛剤が効かないことはありませんでした。いよいよ脂汗が出始めたタイミングで「これはやばい」と思った私は、早退を決意。その足で急いで産婦人科へと駆け込みました。
久しぶりの産婦人科に少し緊張はしていましたが、強すぎる痛みにあまり思考力も働きません。言われるがまま保険証を出し、問診票を書いて「まだか、まだか」と診察のときを待ちます。そしてしばらくしてようやく名前を呼ばれた私。「早く痛みをなんとかしてほしい」という一心で、すぐさま診察台へ腰かけました。
しかし、そこで私は医師から、不穏なことを聞かされるのです。

何も考えずに診察を受けた私とは違い、医師は神妙な面持ち。そして意を決したように「子宮に異常な影が見られます」と言い放ったのです。その言葉を受け止める間もなく、医師は「悪いものかどうかを確かめる必要があります。紹介状を書くので、大きな病院で一度診てもらってください」と続けます。そこまで告げられて初めて、痛みで思考力を失っていた私も本格的に事の重大さを実感。懸命に頭を働かせ「私、がんなんですか?」と医師に尋ねるのが精いっぱいでした。
それから自宅へはどのように戻ったのか覚えていません。いつの間にか痛みも忘れ、私は医師に言われたことを何度も頭の中で反すうします。「もっと早く産婦人科を受診しておけば……」と後悔しても、後の祭り。たしかに私は、毎月尋常じゃない経血量と痛みに悩まされてきました。何か悪いものがあると言われても不思議ではありません。
ですが、私はまだ42歳。働き盛りで、息子もせめて社会人になるまでは育てていかなければなりません。にもかかわらず、がんかもしれないなんて……。「息子にはどのタイミングで伝えるべきか」「手術となると仕事はやめないといけないのか」など、一気に不安が押し寄せます。
まだ悪性と判断がつかないとはいえ、すっかり自分が「がん」だと思い込んでしまった私。しばらくして学校から帰ってきた息子にショックを与えないよう、その日は「おなかが痛くて早退しちゃった」とだけ告げることにし、何もなかったかのようにふるまいました。

翌日、仕事を休み紹介状を持って大きな病院を訪れた私。何を言われても覚悟はできていたつもりですが、それでも医師から病名を聞くまでは震えが止まりませんでした。
採血やMRI撮影などすべての検査が終了した私に、告げられた病名は「子宮腺筋症(しきゅうせんきんしょう)」。
医師によると子宮腺筋症とは、本来子宮の内側にあるべき子宮内膜に似た組織が、子宮筋層内にできてしまう病気とのことだそう。女性ホルモンの影響で病状が進み、悪化すると私のように強い生理痛や経血量の増加を引き起こすようです。「超音波検査では確実に良性と判断できないため、精密検査のできる病院へ紹介されたのでしょう」とのことでした。
子宮腺筋症は、妊娠を希望していなければ手術により子宮を摘出することもできるようですが、入院中息子をひとりにすることはできません。また、仕事のスケジュール調整もすぐには難しく、まずは薬で経過を見ることにしました。
病院を出た私はがんではなかったことに安心するとともに、「これから体の不調が見られたときは迷わず病院に行こう……」と決意。今回は良性だったことで事なきを得ましたが、実家は遠く、息子もまだ小学生です。親戚や親しい友人など頼れる人も近くにいるわけではないため、息子のことを考えると、まだ親の私が倒れるわけにはいきません。これからは体調管理をおろそかにするのはやめようと、改めて健康の大切さを実感した出来事となりました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)
2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
イラスト/マメ美
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