「何このボツボツ…」片方の胸に広がる赤い湿疹。40代最後に私を襲ったまさかの病名とは【体験談】
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私は子どものころから耳掃除が好きで、必要以上に自分の耳を綿棒などでいじってしまう癖がありました。そんなある日の朝、起床すると耳が塞がれているような、または膜がかかっているような違和感があり、自分の聴力がどうなってしまったのか不安になったときのお話です。
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耳掃除が大好きで自分の耳だけでは物足らず、家族の耳掃除さえも率先しておこなっていた時期がありました。自己流で何の知識もないまま、ただ掃除がしたいという欲求だけでおこなっていたのです。
普段から耳かきのし過ぎのせいか、耳垂れのような症状があったり、時々耳の中に熱がこもるような不快感があったり、時にドクンドクンと心臓の音が鳴っているような耳鳴りを感じることがあったりと、たまに耳鼻科にお世話になることもありました。耳鼻科の先生からは「耳掃除は毎日やるものじゃない。もしやるならば、綿棒を湿らせて耳の奥のほうまでいじらないように」などと、いろいろなことを教えていただきました。しかし、癖のようにいじっていた耳掃除を急にやめることは、自分にとってストレスになるくらい日常化していたのです。
耳鳴りが強いときは、なるべく音のある日常を送ることで気持ちが耳鳴りに向かわないよう日々気を付けていますが、就寝後は静かな環境でないと眠れないためドクンドクンという音を無視したり気を紛らわせたりすることが難しいときもあります。
ある日、目が覚めると同時にいつもと違う聞こえに不安と緊張が走りました。いつもの聞こえにくさとは違う、けれど何が起きているのか自分でもわからないのです。耳掃除の回数は減らしているし、耳の奥のほうまでいじらないようにしているのに、なぜこのようになってしまったのか……。不安になった私は、朝一番で耳鼻科に駆け込みました。
診察では耳の中に内視鏡カメラを入れ検査をすることに。しばらく内視鏡カメラを見ていた先生は何かを見つけたようで、私にじっとしているようにと注意し、さらに何かを耳に入れているようでした。
先生が慎重に何かを取り出していることはわかりますが、動いてはいけないという指示を守ることで自分は精一杯です。看護師さんが持っているシャーレ(検査物などを入れるプラスチック製の皿)に取り出したものを乗せたときに、やっと耳の違和感がなくなっていることに気が付きました。
取り出されたものは、黒く固まっています。先生が言うには、耳で出血した血が固まってかさぶたになり、そのかさぶたが何かの瞬間に耳の穴を塞いでしまったというのです。先生は「かさぶたは自分では取りにくい場所だったから、すぐに病院に来てくれてよかった」と言ってくださいました。
耳掃除が原因と思われるトラブルは想像しがたい状況を生み出すこともあり、最悪の場合、聴力に影響することもあると学んだ出来事でした。耳の健康を保つため、今後は耳掃除のし過ぎに一層注意したいと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/高島雅之先生(たかしま耳鼻咽喉科院長)
日本耳鼻咽喉科学会専門医、日本睡眠学会専門医。金沢医科大学医学部卒業。金沢医科大学耳鼻咽喉科で講師を務めたのち、2007年に開院。「病気の状態や経過について可能な範囲でわかりやすく説明する」ことをモットーに地域医療に従事。「宇都宮スリープセンター」を併設し睡眠医療にも携わる。テレビやラジオなどメディアでも、いろいろなジャンルにおいて医療情報を発信。著書に『専門医が教える鼻と睡眠の深い関係 鼻スッキリで夜ぐっすり』(クロスメディア・パブリッシング)があり、Amazonのカテゴリー7つで1位を獲得。
文/煮干し
イラスト/sawawa
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