仕事人間だった義母が一変、孫にフィーバーに!義母の突然の決断に戸惑う家族
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家族の介護を通じて、人それぞれで介護の仕方も違うものだと感じた出来事がありました。ここでは、私が体験した父親の介護の一部を紹介したいと思います。
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私は現在、築53年という大変古い家で暮らしています。木造2階建てできしみや家鳴り(家の構造体がきしむような音を発すること)もひどい築古の住宅です。今から11年前になりますが、私の父が突然具合を悪くし、思うように歩けなくなってしまいました。
その1年半ほど前に足の手術をしたのですが、その手術は成功。ところが、「再発」という事態を迎えてしまったのです。緊急手術に臨んだものの、今回は元通りにはなりませんでした。父は日常生活においては何とかひとりでも送れるものの、やや介助が必要な状態になってしまったのです。身長が180cmと大柄な父の片足が不自由になるということは、歩くのがやや困難になるということです。
座るときや立つときも手すりが必要になりました。そのため、築古の家にたくさんの手すりをあちこちに設置することになったのです。こんな古い家ならば、建て替えたほうが良いのではないかと私は母に言いましたが、とりあえず手すりの設置という方向で決まりました。
介護保険が適用される部分があるものの、手すりの設置には費用がかかります。設置自体は1日でできるのですが、階段からトイレ、バスルームや玄関など、父親が行くであろうあらゆるところに手すりが設置されることになりました。
父はそのとき「要支援2」で歩くことは可能でした。私が恐れたのは要介護になって車椅子になったらどうしようという不安でした。古い家にはさすがに車椅子が通れるほどの幅はないとわかっていたからです。
そうなると、今度は建て替えという決断をしなければなりません。私は長男ということもあり、親の介護をすることになるでしょう。車椅子となると「本当に大変になるのではないか」という不安でいっぱいでした。
そんな父も先日亡くなり、その心配はなくなりました。正直、寂しいという思いと、ひと安心という2つの気持ちがあります。今でも私の家は、父のために設置した手すりが残っていますが、せっかく設置した思い出の手すりは、今もタオルをかけるなど他の用途で使用しています。
費用は要支援度(要介護度)によって異なるところですが、自宅介護にはそれなりにお金がかかります。父の介護を通じて、やはり人は「健康に生きること」が本当にすばらしく尊いことなのだと学びました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
文/佐藤よしき
ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室
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