医師「放置すると悪化」尿漏れ・頻尿・ぽっこりおなかの原因となる骨盤底筋群の衰え対策【医師解説】
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皆さんは口元にコンプレックスはありますか? 40代、50代になって「若いころに歯列矯正しておけばよかった」と思う方もいるのではないでしょうか。今さら歯列矯正をしても……と諦めかけているかもしれませんが、まったく遅くありません! 40代以降からの歯列矯正について、歯列矯正に詳しい歯科医師の古川雄亮先生にお伺いしました。
監修/古川雄亮先生
国立大学歯学部卒業後、歯学府博士課程において歯のエナメル質形成に関わる遺伝子研究をおこないつつ、バングラデシュなどのアジア諸国で口腔衛生に関連した国際歯科研究に従事。その他、スウェーデンのイエテボリー大学での研修を修了。大学病院の医員を経験した後、南米のボリビアにおいてボランティア団体の力を借り外来・訪問歯科診療に参加。 2019年にNature系の雑誌に研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」が公開。現在は歯科臨床に従事する傍ら、多くの企業からの依頼で、セミナーや学会取材、医療関連記事の監修・執筆、歯科医師国家試験模擬試験の校閲など、さまざまな分野で活動している。
★関連記事:歯列矯正のメリット・デメリットって?気になる費用や種類など徹底解説【医師解説】
近年、40代以降で歯列矯正を受ける人は増えているのだそう。その理由はどうしてなのでしょうか?
「矯正患者さんは昔から10代や20代前後の方が多いのですが、最近では30代の方も多く、50代60代の方でも歯列矯正を受けていらっしゃる方がいらっしゃいます。
実際に歯列矯正を受けている患者さんの5%が高齢者だというデータもあります。また、インターネットの普及で、歯列矯正が子どもの受ける治療から大人でも受ける治療という認知が広まってきたことも関係していると思います。
40代以降でもほとんどの人が見た目を変えたいという理由で始めますが、年齢が上がるほど「かみ合わせが気になるから歯列矯正をしたい」という人の割合は増える傾向にあります。
いずれにしても、歯列矯正で歯並びやかみ合わせを改善することで、歯磨きがしやすくなるので虫歯や歯周病の予防ができます。
また、かみ合わせが良くなることで脳に刺激が与えられるので記憶障害、物忘れなどの加齢によって低下しやすい能力を改善することにもつながります。
これは40代からでも歯列矯正を受ける大きなメリットと言えるかと思います」(古川先生)
「これはどの年代でも同じですが、歯列矯正をおこなう前には、虫歯や歯周病の治療、矯正のための抜歯を事前におこなう必要があります。
30代以降になると歯周病のリスクは高くなります。歯周病により歯がぐらついている場合は、歯列矯正の力も加わって歯がさらに揺れ動いてしまうことがあります。
歯周病や加齢によって歯茎が下がってしまっていると、歯列矯正による歯の移動でさらに歯茎が下がってしまうことがあるので、歯周病の治療をしてから歯列矯正をおこなったほうが良いでしょう。
他にも歯の動かし方によっては親知らずなどの埋まっている歯を抜くことはあります。永久歯が埋まった状態だと、埋まっている永久歯が邪魔になり歯が動かない可能性があるので抜歯する場合もあります。
もちろん抜かなくても良いこともありますし、まれに治療の途中で抜歯をすることもあります」(古川先生)
他に歯列矯正前にしておくといいことはありますか?
「歯列矯正を始める前にX線検査をするのですが、そこでまれに歯の組織が由来の歯原性腫瘍である歯牙腫(しがしゅ)やあごの骨にできるエナメル上皮腫といったような腫瘍が見つかる方がいます。そういった腫瘍が見つかった場合は、先にそちらの治療をおこなったほうが良いでしょう。
顎関節症(がくかんせつしょう)も治療しておいたほうが良いですね。口が開かないことがあると器具の装着ができず、矯正治療ができないこともあるので、それも先に治療することをおすすめします」(古川先生)
20代や30代のころと40代50代で治療に差はあるのでしょうか?
「年代というよりは、歯の状態によって違いが出てきます。
なので治療にどのくらいの期間や費用を要するのかは、どういった治療をおこなうかという治療内容によって異なってきます。
しかし、40代以降は骨代謝という骨の吸収と修復する機能が衰えてくるので歯の移動に時間がかかるということはあります。
歯槽骨という歯を支えている骨が矯正の力によって変形することで歯を動かすのが矯正です。
まったく同じ歯並びやかみ合わせのケースで比較するならば、10代や20代の人よりも年齢の高い40代以降のほうがそれ以前に比べて時間がかかる可能性が高いかもしれません」(古川先生)
40代からでも歯列矯正を受けている人は多く、増加傾向にあるのだそう。見た目だけではなく、物忘れの防止にもなるという歯列矯正。これからの健康のために、治療を検討してみてもいいかもしれませんね。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
取材・文/ウーマンカレンダー
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