「一歩も外に出たくない…!」ひきこもりを決め込むも…現実はそう甘くない!? #五十路日和 124
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自分の親や義理の両親についての体験談を紹介します。
夫と結婚前に、夫の実家にあいさつに行ったときのことでした。当時、大学を出て8年ほど会社員として働いていたため、何を勉強してきたとか、どんな仕事をしているとか質問されるのではと考えていたのです。
しかし、まったくそのような質問がされることはありませんでした。というより、ほとんど私に関心が寄せられることがなかったのです。夫の仕事の話、義父の過去から現在に至るまでの仕事の手柄話、出身大学のこと、夫側の親類の話などをひたすらじっと聞かされている状態でした。ただただ私は黙って、笑顔で3人の話を聞いていたのです。
その後の食事会でも、義父は家族や私の好みにお構いなく、どんどん自分の好みだけで注文をしたため、気付けばテーブルいっぱいに料理が並べられていました。実は、義母も夫も牛乳が苦手なのにもかかわらず、クリーム煮がやってきてしまい、私がひとりでひたすら食べた思い出があります。
このときは別に義両親から一切嫌みなどを言われたわけではありませんが、何ともいえない疎外感がありました。今思い返せば、家庭に入るだけの女性の過去など興味はない、夫の陰でじっと文句を言わずに支えていれば良しと暗に言われていたのかもしれません。
これもまだ子どもが小さかったころのこと。いつものように義両親の訪問がありました。
舞い上がった子どもは、いつも開けないようなおもちゃ箱から、積み木を取り出し、義父に差し出したのです。一緒に遊ぼうという意味だったと思いますが、積み木にはほこりが被っていました。
それを見た義父は、子どもに向かって「子どもが触わるおもちゃにほこりを被らせておくなんてねぇ」とチクリ。夫いわく義父だって、まったく家事をやらずに義母任せだそうですが。
また別のときには、私が駄菓子を子どもに与えていたら「このような添加物が入っているお菓子を子どもに与えるとはけしからん!」と、ぷりぷり怒られたこともありました。ふいに言われたことに対して機転の利く言葉で返せない私は、ひたすら黙ってやり過ごしていたのです。ほんの数時間我慢すれば終わると。
ちなみに夫も、義父の性格上、あれこれ突っ込むと大炎上してしまうことを知っているので、その場は黙っています。義両親が帰ったあと、私に「今日はお疲れさま」と言っていたわってくれ、いつもよりぜい沢な外食に連れて行ってくれます。
今さら義父の性格も価値観も変えることは無理でしょう。子どもたちにとっては、良いおじいちゃんであり、訪問を楽しみにしているので、私は黒子に徹し、何を言われても受け流すのが一番の得策だと感じています。そんな義父母の訪問も、コロナ禍で一変し、一切なくなりましたが……。
義父は夫と子どもたちの様子は気になるようで、電話だけはよくかけてきます。私は時に電話交換手となり、義父の愚痴に口を挟まず、ただただ相づちを打つことに徹しています。嫌でも縁を切ることができない関係なら、波風を立てないのが一番ですね。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
マンガ/山口がたこ
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