
「揺れてる! 地震だ! みんな気を付けて!」と私。周りは「?」の顔。揺れているのは私だけ? 周りの反応を見て、それがめまいだと理解するにはそれほど時間がかかりませんでした。しかし、そのときの私は「どこか悪いのかな」と少し不安に思っただけで、それが更年期のせいだとは気が付いていませんでした。その後、更年期障害を診断され療養休暇を取るに至った体験をお話しします。
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日常生活の中で異変を感じて更年期外来へ

私の感じる症状は一つや二つではありませんでした。部屋の中が暑くてしょうがないので服を脱ぐと、薄着は私だけ。口の中がひっきりなしに乾いてしょうがない。なぜかボーッとしてしまう頭の中。家事をしている最中に子どもから話しかけられても集中できず、言っていることがわからない。イライラしてくる感情も抑えられず、物にあたってしまうこともありました。
「なんだか私、おかしいなぁ」と感じていたとき、やはり似たような症状の知り合いが更年期外来へ通い始めました。
彼女の話を聞くと、まさに私と同じ症状。自分も困っていることを打ち明けると、「更年期外来に行ってみたら?」と受診を勧められました。それまで内科や耳鼻科など「なんとなくこの科かな」と当たりを付けては、いろいろな科を受診していました。
しかし、結局原因が見つからずにいた私は、思い切って彼女の勧める更年期外来を受診。そして、「もしかしたら更年期なのかな?」と自分でもうすうす思うようになってきていたところに、ハッキリと医師から「更年期障害ですね」と診断されました。
更年期障害とわかり療養休暇を取得
ところが、この診断が出たことで思ってもいなかった事態が起きました。原因がわからなかったときには、やらせてもらっていた外回りの仕事。「更年期によるめまい」とハッキリ診断が出たことで、「外回りの業務は危険」と判断されてしまったのです。
思いがけず、療養休暇に入ることになった私。初めのうちこそ時間を持て余していましたが、そのうち「よし! 今まで忙しくてできなかった家事をしよう!」と思うようになりました。
とりあえず久しぶりにカーテンを洗おうと、背伸びをしてカーテンレールへ手を伸ばしましたが、やっぱり襲ってくる“クラクラクラ”。なんだか気持ちまでダウン……。でも、そんなときは「更年期だから仕方ない」と作業を諦めてソファーで横になり休憩するようにしました。
そのせいで、もし夜なかなか眠れなくなっても、とりあえずベッドで体を休めればいいやと気楽に考えるように努めました。体調を改善するために、更年期外来で指示された「リラックス・軽い運動・睡眠・規則正しい生活」を意識して心がけるようにしたのです。