「夜も眠れず…」憧れのブライダル業界に就職。華やかな世界の裏側にあった過酷な現実に適応障害を発症
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私はあるときから背中や胸の痛みがひどくなり、寝るときも苦しさを感じる日々が続いていました。「もしかしたら心臓が悪い?」と不安に思いながらも、家事や育児、仕事に追われて病院に行くのは後回し。しかし、この選択が結果的に救急車を呼ぶまでの事態となり、元の体に戻ることも難しくなってしまった私の体験をお話しします。
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32歳のとき、私は9時間勤務の仕事をしていました。私は家を朝7時に出て子どもを保育園へ送り届け、夜7時に家へ帰り着く毎日。家に帰ってから夕飯を作り、休む暇もなく動いていました。
そんな生活を1年ほど送っていたある朝、保育園に子どもを預けて車で仕事に向かっていると、無意識のうちに涙がぽろぽろと出てきたのです。そして、職場に着くまでずっと泣き続けていました。しかも、その日だけではなく、涙は毎日のようにあふれ出てくるようになったのです。
涙が出ることが続く日々の中でなんだか肩凝りがひどく息もしづらくて、今日はなんだかおかしいなと感じるように。そして仕事から家に帰ったとき、息が普通にできなくなったのです。必死で呼吸をしようとしていると、だんだん上半身が動かなくなってしまいました。
怖くなった私は夫に救急車を呼んでもらい、待っている間にも「自分は死んでしまうのか……」「嫌だ、子どもたちを残して死にたくない」「早く助けて……」と心の中で必死に叫んでいました。
病院に着いてもなかなか呼吸が落ち着かなかったので、CTを撮り、血液検査をしたのですが、異常は見られず。看護師さんの指導通りの呼吸をすると、いったんは落ち着くものの、油断するとまた呼吸が荒くなる……ということを繰り返していました。
結局、病院に運ばれて6時間ほどしてから私の状態は落ち着いていきましたが、時間が遅くなってしまったのでその日はそのまま病院で寝かせてもらうことに。翌日の早朝、家に帰ることができました。
次の日、私は「過換気症候群(かかんきしょうこうぐん)」と診断を受けました。私の上半身が動かなくなったときに、胸の前で手をすぼめるように硬直していたことがこの病気の特長の1つだったため、そのように診断されたようでした。
それからは日常生活の中でもたびたび呼吸が苦しくなることがあり、なぜか買い物のレジ待ちをしているだけでも息苦しくなるように。そのたびに、また過呼吸になることが怖くてたまりませんでした。
その後もだんだんと症状が悪化していき、次第に自分の体が自分の体ではないような感覚になっていったのです。
このころ、買い物中のレジに並ぶたびに、息が苦しくなるだけでなく心臓はドキドキ、バクバクとなり、めまいがして立っていることもつらくなっていました。そして、3回目に救急病院で対応してもらったとき、先生に精神科へ行くことを勧められました。
精神科では、パニック障害、不安障害、うつ病と診断されました。過換気症候群の症状が出たのは一度だけでしたが、精神科を受診したときには、息苦しさ、めまい、体の震え、頭痛、肩と首の凝り、背中全体のゾクゾク感を常に感じるようになっていました。
そして音に過敏になり、子どもたちの笑い声さえも体への刺激となって襲ってくるように。うつ病は心だけではなく、体の神経にも影響を及ぼすことを知りました。
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