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高齢出産後、以前よりも体力の衰えや体の不調を身に染みて感じましたが、特にひどくなったのが物忘れです。しなければいけないことを忘れてしまったり、言い間違いや勘違いは日常茶飯事。このような状況を「マミーブレイン」と呼ぶことを知り、自分の症状にぴったり当てはまっていて驚きました。私が体験したマミーブレインの症状やどうやって乗り越えたかの対応策を紹介します。
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これまで記憶力が悪いと感じたことはなく、学生のころに宿題を忘れたり、入っていたスケジュールを忘れたりという失態は経験したことがありませんでした。社会人になっても「あ、あれ忘れてた!」ということはなく、むしろ周りからはしっかり者と言われるくらいで、大切な業務を任せられることも多々あったのです。
しかし、39歳という高齢出産も影響しているせいか、産後からふと言葉が出てこなかったり、ちょっとした物事のやり忘れがぽつぽつと出てくるようになりました。最初は、慣れない子育てやしっかり睡眠が取れていないことでの疲れかな? と思っていましたが、家族と話していても、とにかく言葉が出てこない! 芸能人の話をしていても、顔は脳裏に浮かんでいるのに、名前が出てこない! おまけに右と左を言い間違えたり、会話の中でも言い間違いが増えるようになりました。
産後のズタズタのメンタルの中、いちいち物忘れや言い間違いを指摘してくる家族にもいら立ちを覚えるようになったのです。
産後の疲れによる物忘れだと思っていた自分の症状。しかし、その症状は徐々に自分でもひどくなっているのを実感するようになりました。これは若年性のアルツハイマー病なのでは……と不安になり、ネットで検索してみたところ「マミーブレイン」というワードが目に留まったのです。
マミーブレインとは医学的用語ではなく、産後の女性によく見られる”産後ボケ”のような現象のことを指す用語とのこと。出産時の痛みを忘れるために一時的に表れる現象のようですが、詳しい因果関係については明らかにされていないそうです。
また、マミーブレインの状態がいつまで続くのかも人によって違い、産後の女性によく起こりえることだと知りました。自分だけではなく、多くの方が体験することに少しほっとしました。
自分の症状がマミーブレインによるものだろうと感じ、アルツハイマー病ではなかったとひとまず安心はしたものの、以前症状は改善せず、やはりうっかり忘れや言葉が出てこないという状況は続く毎日。そこで、子どもの予防接種の日や忘れてはいけない振込など、重要なことを「見える化」しておくことで、忘れないようにする対策を取りました。
うっかり忘れを回避するために実際におこなった対策は以下のものです。
ただ、対策をおこなっても公園や子どもの関係で知り合った人の名前をうっかり忘れてしまったり覚えていなかったりすることがありました。これに関しては対策法が浮かばず、何とか名前を呼ばなくていいようにトークを持っていくという、持ち前の話術で回避するなどしました。
その後、ひどい物忘れは産後1年ほどで治まりました。症状は徐々に治まっていくので、そんなに心配することもないそうです。
子どもの習い事の日をすっかり忘れてしまったり、予定をダブルブッキングしてしまったりすることはまだやってしまいますが、これはマミーブレインの症状ではなく、自分の単なる失敗かな、と思っています。
自分に症状がぴったり当てはまった「マミーブレイン」は、しなければいけない基本的なことが頭からすっぽりと抜けてしまうといった状態でした。幸い、産後1年ほどでひどい物忘れはなくなりましたが、それでも以前と比べると人の名前が出てこない、言い間違いをしてしまう、ということは度々起こっています。
「見える化」は今も続けており、大切なスケジュールなどは忘れないように気を付けていますが、マミーブレインを経験したことで、スケジュールや大切なことの情報管理について考えさせられました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)
2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
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