「疲れ、やる気が出ない」を更年期のせいにしないで!40・50代女性に多い橋本病の真実【医師解説】
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更年期は、閉経を境に前後5年、10年間を指します。急激な女性ホルモンの低下や不安定な女性ホルモンの分泌から来る更年期症状、その症状が日常生活に支障を来すようになった更年期障害についての体験談を紹介します。

現在46歳の主婦兼ライターです。私は42歳から原因不明のひどい回転性のめまいに悩まされ、仕事が続けられなくなり、22年間務めた会社を退職しました。後に、原因の1つが判明するのですが、そこにたどり着くまでの不安でつらかった道程をお話しします。
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短大卒業後、22年間パソコン作業が主体の事務職をしていました。
42歳の夏、外食をして買い物をしていたら急に気分が悪くなりました。急いで帰宅しましたが、そのころにはもう目の前がぐるぐるして何かにつかまらないと歩けないほどの回転性のめまいが起こっていました。横になってもぐるぐる。とにかく頭を動かせず、嘔吐もあり、ほぼ寝たきりで数日過ごしました。
3カ月後、同じめまいが起こりました。そのまた3カ月後にも同じめまいが起こり、さすがにおかしいと脳神経外科を受診しました。が、エックス線検査もMRIも異常なし。他にも耳鼻科、甲状腺科を受診しましたが、結局異常は見つかりませんでした。
そこで、少し早いけど更年期ではないかと婦人科で検査をしましたが、異常はなし。結局めまいの原因はわからずじまいでした。その間にも、めまいは3カ月から1カ月に一度と頻度が高くなっていました。

めまいがいつ起こるのかという不安から眠れなくなり、腹痛の症状も出始めたため、消化器内科を受診しましたが異常なし。そこでメンタルクリニックを勧められ、安定剤を服用し始めました。
3カ月経過したころ、生理が来なくなりましたが、薬の副作用と言われました。体調が落ち着いていたこと、生理がないほうがラクということで、そのまま薬の服用を継続しました。
薬を服用し、生理が来なくなってから2年たったころに婦人科を受診しました。血液検査でホルモンの数値が低く、生理が止まった原因はおそらく薬の副作用ではなく閉経に向かっていたのだろうと言われました。生理が来なくなったときに、再度婦人科で検査をしていれば、もっと早くめまいの原因が判明したかもしれません。
結局仕事の継続は困難と判断し、43歳の秋に退職しました。定年まで働く気満々だったたので、大変ショックでした。

退職して、めまいは起こらなくなっていました。そこで体調が落ち着いたのでパートを始めたのですが、半年たった45歳の年末、布団に入ると背中が熱くなり眠れない状態が1週間ほど続きました。これはいよいよ更年期だろうと思い、婦人科を受診すると更年期障害と診断されました。
そこで今までの不調を話すと、めまいも更年期障害の1つであること、ストレスで更年期障害がひどくなることなどを説明されました。他にも要因はあったかもしれませんが、更年期障害がめまいの原因の1つだったことが判明したのです。
ここまで来るのに5年かかりました。短いと思われるかもしれませんが、私にとってはとてもつらく長い5年でした。ですが今は不安が解消され、とても晴れやかな気分になりました。
早く閉経すると骨粗しょう症のリスクが高くなると言われたため、現在はホルモン補充療法をしています。メンタルクリニックで処方されていた薬はやめました。
婦人科を受診したとき、まだ若いからホルモン補充療法をすると出血が再開するかもしれないと言われていました。結局、閉経はしていなかったようで生理が復活。いつ生理になるかわからない面倒くささや久しぶりの生理痛に悩まされていますが、体調や気持ちの面ではこの10年間の中で一番元気です。
更年期は閉経前後5年といわれています。実際に閉経しないと、それ以前のさまざまなつらい症状が更年期が原因なのかわからないことが、一番悩ましい問題だと思います。一般的に更年期は45歳~55歳といわれていますが、私は42歳だったため、めまいの原因が更年期だとわかるまで多くの年数がかかってしまいました。
テレビでもよく特集されるようになった更年期障害。もっとたくさんの方に知られ、理解が深まるといいなと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)
2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
イラスト/sawawa
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