「何もしていないのに痩せている!?」気分良く体重計に乗るためにしているコト #アラフィフの日常 205
イラストレーター&漫画家のフカザワナオコさんによる、アラフィフ女子の日常を描いたマンガ。今回は体重計についてお届けします。 ★前の話 数値的には …
ウーマンカレンダー woman calendar
「スッキリと痩せてスリムになりたい!」努力しているのになかなか痩せられない……。それは、考え方ややり方が間違っているせいなのかもしれません。『2カ月でぽっこりお腹が改善!内臓脂肪の落とし方』の著者、栗原クリニック東京・日本橋院長の栗原毅先生に肥満のリスクや意外な改善方法をうかがいました。
★関連記事:え?閉経後は内臓脂肪が2倍の速さで増えていく!?更年期世代の太るメカニズムとは【医師解説】
――肥満による生活習慣病の中でも、特に気を付けたほうがいい病気はあるのでしょうか?
栗原先生 さまざまな合併症を起こす怖い病気が糖尿病です。
糖尿病になって血糖値が高い状態が続くと、本来、体を動かすエネルギーとして使われる血糖が血管内にいつまでも残っていることになります。すると血液がドロドロになってしまい、末梢の血管まで十分な血液を送れなくなってしまいます。血液は酸素や栄養素を運ぶ大切な役割を担っていますから、血流が悪くなるとその先にある細胞の機能が低下してしまうんです。
特に抹消の神経や細い血管が集まっている網膜と腎臓は機能が低下しやすいといえます。実際、糖尿病の3大合併症は、神経障害、目の網膜症、腎症の「し・め・じ」です。
――糖尿病には、他にどんな合併症があるのでしょうか?
栗原先生 壊疽(えそ:組織が死滅し黒変する病気)、脳血管障害、虚血性心疾患の「え・の・き」です。例えば足に壊疽が起こると足を切断することになりますし、脳梗塞や脳出血はいずれも死亡や後遺症のリスクが高い疾患です。虚血性心疾患は治療が遅れると死亡に至ることもあります。
――糖尿病の予防や改善のためにも脂肪を落としたいと思ってはいても、実践するのはなかなか大変そうです。
栗原先生 皮下脂肪に比べると内臓脂肪や肝臓に脂肪がついた脂肪肝はつきやすい脂肪ではありますが、実は落としやすい脂肪でもあるんです。特に脂肪肝は、食生活を改善すれば割ととすぐに落ちるんですよ。
――どれくらいで落ちるものなのでしょうか?
栗原先生 ついている脂肪の量にもよりますが、早い人では1週間ほどで落とせる場合もあります。ただし、体形の変化はないので、脂肪肝が改善されたかどうかを確認するためには血液検査を受ける必要があります。
――脂肪肝の次に落ちやすい脂肪を教えてください。
栗原先生 内臓脂肪です。どれくらいの脂肪がついているかにもよりますが、食生活の改善と運動をおこなえば早い人では2週間ほどで落ちることもあります。ただ、私の患者さんには「2~3カ月かけてゆっくり落としていきましょう」とお伝えしています。
――脂肪の中で一番落ちにくいのは皮下脂肪、ということでしょうか?
栗原先生 そうです。皮下脂肪は内臓脂肪が落ちてから減っていく脂肪です。そのため、複合型肥満の人が皮下脂肪まで落とすとなると、もう少し時間がかかります。でも、皮下脂肪は脂肪肝や内臓脂肪のように健康を害する脂肪ではありませんから。ゆっくりと落として大丈夫です。
栗原先生 肥満の予防・改善には、毎日の歯磨きも深く関わっているんです。
――双方にはどのような関係があるのでしょうか?
栗原先生 2020年11月に「歯周病の原因菌が骨格筋に脂肪をつける」という論文が発表されました。
口の中のプラーク(歯垢)1㎎あたり、多い人では10億個もの細菌がすんでいます。口の中全体には700種以上、1000億個以上の細菌が生息し、手入れが行き届いていない人の場合、1兆個を超えるといわれています。これは肛門にいる細菌以上の数なんです。
これらの細菌に含まれる歯周病菌の原因菌が全身を巡り、腸内フローラを変えることで筋肉の代謝機能を低下させ、筋肉の脂肪化を促進する可能性が示唆されています。つまり、脂肪が燃えにくくなり、ダイエットしても脂肪が減りにくくなるということです。
――ということは、脂肪を減らすためには歯周病の予防や改善も大切、ということでしょうか?
栗原先生 そうです。そのためには、定期的に歯科医院に通うことも必要ですが、一番大切なのは毎日の歯磨きです。理想の歯磨きは歯ブラシと歯間ブラシを合わせて使うこと。歯垢の除去率は歯ブラシだけだと61%ですが、歯ブラシと歯間ブラシを合わせて使うと85%まで上がります。
口内細菌は8時間で歯の表面に定着し、48時間後にはより増殖しやすい環境を作ります。1日最低2回、起床直後と就寝前に歯磨きをすることが大切です。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
<著書>
『2カ月でぽっこりお腹が改善! 内臓脂肪の落とし方』栗原毅/著 主婦の友社 1350円+税
取材・文/熊谷あづさ
ライター。1971年宮城県生まれ。埼玉大学教育学部卒業後、会社員を経てライターに転身。週刊誌や月刊誌、健康誌を中心に医療・健康、食、本、人物インタビューなどの取材・執筆を手がける。著書に『ニャン生訓』(集英社インターナショナル)。
あなたの体験談も教えて! 抽選でギフト券進呈
1日中パソコンの前で座っていたり、逆に立ちっぱなしだったりすると夕方には脚がパンパンに……。今やむくみを解消するアイテムとして定番の着圧ソックスですが、なんと100円ショップにもあ...
続きを読む私には2人の子どもがいます。産後は体形が変化するとは言われるものの、子どもの出産後も体重に変化はなく安心して過ごしていました。体重も変わってないから体形も変わってないはずと思ってい...
続きを読む40代になり、家事や育児、仕事がますます忙しくなってきました。そんな中、いきなりの体重増に大慌て。でも、忙しい上にさらにつらいダイエットをするのは、とても無理そう……。痩せ気味から...
続きを読むまずはダイエットのために10分、家の中で何でも良いから体を動かすことから頑張ってみる。気まぐれな私のダイエットは、こうして始まりました。ジムに行かなくてもYouTube動画で何とか...
続きを読む「寝ることがダイエットにつながるなら、こんなにラクでうれしいことはない」と思いませんか? 実は良質な睡眠が取れていなくて、睡眠不足から太りやすい体になっていることも考えられます。で...
続きを読むイラストレーター&漫画家のフカザワナオコさんによる、アラフィフ女子の日常を描いたマンガ。今回は体重計についてお届けします。 ★前の話 数値的には …
アラフィフの私は、浴室内の鏡を見るたびにボディーラインの変化を感じるようになりました。特に自信のあったおしりのラインの変化を見ていると、このままではいけ …
年末からお正月にかけておいしい物を食べ過ぎてしまい、体重が一気に2㎏も増加。40代になってからは、一度増えた体重はなかなか戻らなくなることを実感していま …
40代になると若いころに比べて痩せにくいことを実感しました。今後のことも考えて、健康のためにも栄養をしっかりとりながらダイエットに取り組んだ体験談を紹介 …
おいしい物が大好きで、食べ歩きをこよなく愛する私。身長153cmの小柄な見た目に反してよく食べるので、「どこにそんなに入るの? 」と周囲からいつも言われ …
寒い時期になると、肩や背中が凝りやすくなる私。そこで、背中や肩甲骨に手を回してマッサージしようとしたところ、ぽてっとしたお肉の感触。「あれ? 以前にはな …
あれ? いつもはいているジーンズのウエストがちょっときついような気がする……。ふとおなかを見ると、何だかぽっこり出てきたような気がしました。最近食べ過ぎ …
一見痩せて見える私ですが、実はかなりおなかが出ています。さらに3人の子を出産してからは垂れじりになっていました。ジーンズでおなかやおしりが出るのが恥ずか …