「老けたね」と娘に言われた45歳。だるくて動けない私が宅食と華道体験で抜け出した負のスパイラル
45歳になり、ホットフラッシュや耳鳴り、関節の痛み、目のしょぼしょぼ、便秘、寝つきの悪さなど、受診しても「異常なし」と言われる症状が常に出てくるように。 …
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更年期は、閉経を境に前後5年、10年間を指します。急激な女性ホルモンの低下や不安定な女性ホルモンの分泌から来る更年期症状、その症状が日常生活に支障を来すようになった更年期障害についての体験談を紹介します。

更年期の症状の中で私を最も悩ませているのは、場所も時間も選ばず、急に滝のような汗が流れてきてとても不快なホットフラッシュです。仕事中も、友だちとごはんを食べているときも、いつその症状に襲われるかと常にドキドキしていて気の休まることがありません。今回は私のホットフラッシュの体験談をご紹介します。
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もともと健康で、過去に大きな病気になったこともなかったのですが、50歳で閉経してから更年期の症状に悩まされるようになりました。特につらいのがホットフラッシュです。先輩の女性からホットフラッシュの症状について聞いてはいましたが、これほどつらいとは思いませんでした。
私の場合は、前触れもなく異常なほどの暑さとサウナに入っているときのような大量の汗が襲ってきます。一番困るのは、仕事でお客様を訪問しているときにホットフラッシュの症状が現れるケースです。汗拭きタオルを常備していないと、書類の上に汗がしたたり落ちてしまうほどの状態に。夏場であれば私の状態を見て、お客様が冷房を強くしてくれることもありますが、冬場でも同じように汗だくになるのでとても恥ずかしい……。
ホットフラッシュの症状は、だいたい5~10分程度で収まりますが、その時間がとてつもなく長く感じられます。このような状態が半年ほど続き、とても厳しかったのでなんとか症状を緩和できる方法はないかと模索し始めました。
更年期についてネットや雑誌で調べて、症状緩和に良いといわれているものをいろいろ試してみました。大豆イソフラボン、豆乳、ホルモンバランスを整える女性保健薬、50代からのサプリメント……。しかし結局、どれもほとんど効果がなく、途方に暮れました。そんなとき、会社の先輩の奥様から「産婦人科を受診してみたら?」とアドバイスされたのです。その方は医療従事者で、更年期の症状で産婦人科にかかるのは珍しいことではないと教えてくれて、目からウロコ!でした。
何しろ私はずっと健康だったので、更年期という一時的な状態で病気でもないのに産婦人科に行くという選択肢はまったくありませんでした。それどころか、産婦人科を受診するのは妊婦さんか婦人科系の病気の人という勝手な思い込みをしていたくらいです。
しかしアドバイスを聞いて、家の近所の産婦人科を受診してみようと思い、ドキドキしながら訪問。待合室には若い妊婦さんに混じって、私と同年代と思われる女性が数人いたため、なんとなく安心して順番を待つことができました。
私が悩んでいる症状を説明すると、医師は「典型的な更年期障害の症状ですね」とひと言。そして、更年期障害は時間が解決してくれるので、不快な症状がこの先一生続くわけではないこと、今は飲み薬、貼り薬、塗り薬があり、良い薬があることをやさしく説明してくれました。
その上で、ホルモン補充療法を勧められました。開始から2週間ほどしてホットフラッシュの症状が改善してびっくり! たまにカーっと暑くなることはありますが、したたり落ちるような汗がなくなったのです。この効果は抜群で、うれしくて涙が出そうになりました。
サウナに入っているかのような汗に苦しみながらホットフラッシュの症状に耐えていましたが、産婦人科の医師が言うように、今は「我慢しない更年期」という観点で治療法を知り、私としては受診して本当によかったと思っています。
また、更年期の症状に直面しているというのはなんとなく恥ずかしい気がして隠そうという意識が働いていましたが、周囲の人に自分の状況を伝えることで、思いもしないところから適切な情報やアドバイスをもらえるものだなということも実感しています。産婦人科のドアをたたくように背中を押してくれた先輩の奥様に心から感謝しています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/粒来 拓先生(よしかた産婦人科分院 綱島女性クリニック院長)
日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。
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