
3年前に脳梗塞で緊急入院した私は、1カ月の治療とリハビリを経て、幸い目立った後遺症は出ず退院することができました。自覚がないまま大病を招いてしまった高血圧の治療のため、医師の勧めで家庭用血圧計を購入。毎日朝晩の血圧を記録するようになったことで知った、驚くほどナイーブな血圧についてお話しします。
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脳梗塞を機にマイ血圧計を購入

3年前、私は脳梗塞による右手足のまひ症状で緊急入院しました。入院当日、病院で測定された血圧は、なんと200超え。看護師から普段の血圧を聞かれましたが、ここ何年も測っておらず答えられませんでした。
点滴による投薬治療で次第に血圧も落ち着き、1週間後に本格的なリハビリが始まると点滴は錠剤の服用に変わりました。
処方されたのは、血圧を下げる降圧剤や血液をサラサラにする薬など数種類。食事も減塩の高血圧患者向けメニューで、毎日朝夕の血圧測定では通常値の130前後をキープしていました。
退院が近くなると、担当医から「薬を飲んでいても、日常生活に戻ると少し血圧が上がると思うよ。血圧計を用意して、毎日朝晩の記録を取って外来診察に持ってきてね」と言われ、血圧手帳という血圧を記録するノートを渡されました。
私はこれまで自分の血圧に無頓着だったことを猛省。退院当日、家電量販店で家庭用血圧計を購入し、その日から朝晩欠かさず血圧を測るようになったのです。
毎日の血圧測定で早朝高血圧が判明

高血圧の基準値は、上が135以上、下が85以上とされていますが、実は1日の中でも変動があります。
就寝中は低く、朝から上昇し始めて、日中の活動時間は高くなり、夜になると下がってくるのが通常パターン。
退院後の私の血圧は、担当医の言った通り、入院中は130前後だった上の血圧が140前後に上がりました。特に朝の血圧が高めで、150に届く日もありました。
それに比べて夜寝る前の血圧は120~130であることがほとんどでした。
退院から2週間後の外来診察でこのことを話すと、担当医は血圧手帳を眺めながら「朝が高いね。早朝高血圧といって、朝の血圧が特に高くなる人がいるんだよ」と言いました。
たしかに、私が脳梗塞の発作に気付いたのも朝。時間に追われる生活続きで、起きてすぐエンジンをふかす性格もあり、朝は血圧が暴走しているような感覚がずっとありました。
「血圧が高くなるときにしっかり薬が効くよう、服薬時間を変えてみよう」と提案され、それまで朝食後に服用していた薬を、その日から夕食後に変更。これにより、朝の血圧が少し落ち着いてきました。