
ただでさえ加齢で乾燥しやすい肌に、紫外線ダメージが目に見えてくる秋。これから冬に向かうとともに大気が冷えて乾燥すると、肌はさらに乾燥することに……。そこで大切なのが保湿ケア。美容専門医の黒田愛美先生に、特に40代・50代が気を付けたい保湿ケアのポイントを教えてもらいました。
教えてくれたのは…
監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic 医師)
美容外科、美容皮膚科、予防医学(栄養療法)、アンチエイジング専門医。Zetith Beauty Clinic 、東京美容外科沖縄院にて勤務。トライアスロン日本代表の経歴を持ち、⾃分がアスリートであることも⽣かしつつ、美と健康のスペシャリストとして「中からと外からの美と健康」を信念に、外から(美容医療)だけでなく、中から(分子栄養学、予防医学)の美と健康の権威として多くの文化人、芸能人、アスリートからの信頼も厚い。著書に、「中田敦彦のYouTube大学」でも紹介された「アスリート医師が教える最強のアンチエイジング」(文藝春秋社)がある。
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秋は紫外線ダメージがシミやシワに表れやすい?

夏の強い紫外線を受けた肌はどんどん老化
夏に浴びた紫外線は秋になってダメージとなって表れるのでしょうか。
「紫外線を浴びた直後にも、赤みなど肌トラブルは出ますが、シミやシワとなって少しずつ目立ってくるのが秋です。
紫外線を浴びると、肌の細胞内に活性酸素という老化促進物質が大量に発生します。活性酸素は肌の細胞を傷つけて、バリアー機能を低下させてしまいます。
そしてバリアー機能が低下すると肌から水分が蒸発しやすくなり、乾燥が進みます。
秋は肌の乾燥が進む季節。保湿をしっかりおこなうことが大切です」(黒田先生)。
40代、50代は特に乾燥が進むのはなぜ?

年齢とともに皮脂腺が減少しているため
秋から肌が乾燥するのは若い人も同じだと思うのですが、40代、50代はやはり若い人より乾燥が進みやすいのでしょうか。
「40代、50代の肌のほうが断然乾燥しやすくなっています。
その理由は、皮脂腺の量の違いです。
皮脂腺は肌から皮脂を分泌する組織ですが、思春期から増加し、年齢ととともに減少することがわかっています。40代、50代になると皮脂腺の活動が低下することで乾燥が進みやすくなるのです。
そして、肌が乾燥すると角質層の水分量が減少して、バリアー機能が低下してしまいます。さらに、皮膚表面の水分量が少ないことで皮膚が折れ込まれ、戻らなくなることでシワが発生しやすくなります。
また、乾燥を補うために皮脂が過剰に出て、乾燥しているのにベタベタすることもあるなど、乾燥はさまざまな肌トラブルに派生しやすいのです」(黒田先生)。