「お年ごろだからね」手のしびれと痛みで整形外科を受診⇒原因はもしかして【体験談】
50歳の私。誕生月に血圧の薬をもらうために病院へ行った際、カルテを見た医師から「お誕生日おめでとうございます。アラフィフのど真ん中ですね」と言われました …
ウーマンカレンダー woman calendar
更年期は、閉経を境に前後5年、10年間を指します。急激な女性ホルモンの低下や不安定な女性ホルモンの分泌から来る更年期症状、その症状が日常生活に支障を来すようになった更年期障害についての体験談を紹介します。
更年期の女性によくあるといわれる手指の関節痛。私も約6年間、右親指付け根の痛みに悩んでいます。もうすぐ54歳で、もはや更年期もベテランの域に達した感がある私ですが、この痛みだけはじょうずに付き合えていません。医師からすすめられた関節内注射は怖くて受けられず、ただ痛みに耐える日々。そんな臆病な私がついに決断する日がやってきました!
★関連記事:「手指がこわばる」「指の関節が痛い」50歳前後に感じる手指の異変は更年期の影響!?【医師監修】
48歳のころに始まった右親指付け根の痛みは、整形外科で更年期の女性によくある「母指CM関節症」と診断されました。関節が亜脱臼しているそうで、医師からはなるべく装具で固定して手を酷使しないこと、痛みがひどい場合は注射か手術の選択もあることを説明されました。
「手に注射なんて想像するだけで痛い! 手術なんてもっと無理! 」そう思った私はサポーターで固定したり、ストレッチをしたりと、自分でできる対策を選びましたが、症状は一進一退。関節痛に効くというエクオールのサプリは効果を実感しましたが、痛みが完全に消失するわけではありませんでした。
家事や仕事をセーブするわけにはいかないし、ましてや感染予防のため頻繁に手洗いや消毒をする必要があります。1日中サポーターを付けて安静になんて、そもそも無理な話です。
もしかしたら右親指の痛みは更年期が終わっても続くのかもしれない。なんとかしないと、と思うのですが注射は嫌だと悩んでいました。
近隣の整形外科の診断はすべて同じだったため、私は違う治療法を求めて新しく開院した整形外科を受診しました。真新しいクリニックはどうやら大人気のよう。初診の私は診察まで2時間、レントゲンを撮り終えて再び呼ばれるまでさらに1時間かかりました。そして待ちくたびれた私に、医師は今までと同じ診断を下しました。「固定して安静にしてください。ストレッチも大切ですよ。我慢できないなら注射を打っていきますか? 」。
これまで6年間、注射が怖いなら痛みと付き合っていくしかないと現状を受け入れてきた私ですが、もうそれでは永遠に解決しないのだと悟りました。「注射を打ってください! 」。あんなにためらっていたのがうそのように私は一瞬で決断し、医師にそう告げたのです。
3時間も待ってこのまま手ぶらでは帰れない! という謎の損得勘定が働いたのも事実ですが、長い間耐えてきた痛みに疲れ果ててしまったのが本当のところ。医師は「注射は第一選択ではないけれど、痛いのなら打ってみましょうか。ラクになりますよ」と言ってくれました。
あっという間に準備が整い、私は右親指の付け根にステロイド薬と麻酔薬を混合した関節内注射を受けました。実際に注射を目にしたときには恐怖を覚えましたが、意外に針は細く痛みは想像の1/10くらい。しかし時間がたつにつれ母指球(親指の付け根のふくらんだ部分)がパンパンに腫れてきて、その日は本来の指の痛みより注射の痛みのほうがとても強く出ました。
変化が表れたのは3日後のこと。接種部位の痛みが引くにつれて母指CM関節症の痛みもすっかり消失したのです。今までうっかり右手を使ってはイタタ…… となっていたのに、洗濯ばさみをつまんでも、ジャムのフタを開けても、ドライヤーを持っても、痛くない!
ステロイドの関節内注射は、ネットで調べる限り何度もおこなっていいものではないようです。私自身も長い間抵抗感があったわけですが、実際に受けてみたらあまりにも劇的に改善したのでとても驚いています。接種から2週間以上たつ現在も効果は継続。今後いつ再発するのかはわかりませんが、ひとまず痛みから解放されたことで心まで軽くなりました。
新しい整形外科を受診したことがきっかけで、ずっとためらっていた関節内注射を受けることになった私。母指CM関節症の痛みは劇的に改善し、長年の悩みが解消されました。家事や仕事がはかどるようになっただけでなく、心まで軽くなり生活の質が向上。あまりの効果に喜び半分、驚き半分…… といったところでしょうか。
薬効が切れて痛みが再発したときにどうするのか、まだそこまで考えは及んでいませんが、サポーターとストレッチも継続しつつ、注射の良い面と悪い面をしっかりと理解して対処していきたいと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/中村光伸先生(光伸メディカルクリニック院長)
整形外科医の知見から骨の仕組み、体の動かし方を活かした骨のトレーニングを提唱する骨の専門医。骨の強化と全身の機能回復を両立する「骨たたき」を考案。若々しい体を取り戻す「リバースエイジング」の専門家としてメディアにも多数出演。著書に『医者が考案した骨粗しょう症を防ぐ1分間骨たたき』『ひざたたき 世界一かんたんな健康法』(アスコム)。
あなたの体験談も教えて! 抽選でギフト券進呈
閉経を間近に迎える40代後半、50代前半の女性にとって気になるのは自分の体の変化ではないでしょうか。中でも気になるのが、腟・子宮・卵巣といった女性特有の機能。生理がなくなることで生...
続きを読む閉経に向けて体が大きく変化する40代。他人にはちょっと相談しづらい性の悩みに対して、産婦人科医・漢方内科医の駒形依子先生に答えてもらいました。 教えてくれたのは… ★関連記事:閉経...
続きを読む若いころから、私の生理は規則正しく予定通りの周期でやって来て、6日程度でいつも終わっていました。ところが40代に突入してから、これまでの生理の様子が明らかに変化してきたのです。今回...
続きを読む40代後半から疲れが取れにくかったり、生理の周期が乱れ始めたりして、なんとなくそろそろ更年期に入っているのかな?と感じていました。生理に関しては周期の乱れはあるものの、経血量はそん...
続きを読む朝、手指がこわばってうまく動かせない、物を落とすことが増えた、たまに指の関節が痛い……。こんなこと、ありませんか。50歳前後の女性には、このような手指の異変が起こることがあります。...
続きを読む50歳の私。誕生月に血圧の薬をもらうために病院へ行った際、カルテを見た医師から「お誕生日おめでとうございます。アラフィフのど真ん中ですね」と言われました …
学生時代は部活で汗を流し、20代は仕事がハードでどんなに食べても太りませんでした。そんな私の体重が増え始めたのは退職した37歳のころ。在宅時間が増えてか …
更年期は高血圧に注意したい年代。とはいえ、特にこれまで血圧に問題がなかった人は、生活をどう見直したら良いかわからないかもしれません。そこで血圧上昇につな …
私の更年期の体調変化は、閉経前の50歳のときに激しい頭痛に頻繁に襲われるようになったことでした。下の娘はまだ小学1年生。娘は小学校生活に慣れてきたとはい …
ずっと血圧が低かったのに更年期前後から高血圧になった、という女性は少なくありません。これは女性ホルモンの減少やストレスも血圧を上げる要因となるため。更年 …
若いころキャベツダイエットやリンゴダイエットなど、無茶なダイエットをしたことがある人は多いかもしれません。でも、更年期世代は特に無茶な食事ダイエットをす …
更年期世代のお悩みの1つが「更年期太り」。食べる量は変わらないのに年々体重が増えていくといった理不尽な現象が起きてきます。更年期がもたらす痩せにくい体と …
私は57歳。閉経して更年期の時期はすでに終わっています。更年期の時期には加齢に伴いさまざまな症状に悩まされました。生理周期が短くなり、動悸、息切れ、めま …